ここから本文

先月までの主なお知らせ

先月までの主なお知らせは以下の通りです

過去のお知らせ


体と心をほぐすエクササイズ と 生活を便利にする視覚障害者用具を体験してみよう

 首、肩、膝などお悩みどころをほぐすリラックスストレッチを椅子に座って30分おこないます。自宅でも体を動かす習慣付けできるように、上級パラスポーツ指導員(日本パラスポーツ協会公認)で当センターの視覚障害当事者職員がやさしく指導いたします。
 後半は、白杖や、郵便物など印刷物を読み取って音声で教えてくれる最新の活字文書読み取り機器を体験していただきます。当センターの歩行訓練士と当事者職員が白杖歩行や生活上のお困りごとも伺います。同じ視覚障害を持つかたが直面しているお困りごとを共有し、知恵や工夫を教え合い、また一緒に考える場にしたいと考えます。ぜひお気軽にご参加ください。

対象者
川崎市にお住いの視覚に障害をお持ちのかた。お付き添いのかたも1名まで一緒にご参加いただけます。
日にち
2024年6月27日(木曜日)
時間
午前10時から11時30分
会場
麻生市民交流館やまゆり
(麻生区上麻生 1-11-5・小田急新百合ヶ丘駅南口から徒歩5分)
締め切り
2024年6月13日(木曜日)午後5時
定員
20名(先着順)
お申し込み・お問い合わせ
イベント担当まで。

音声解説付きDVD映画の体験上映会(予約制)開催のお知らせ

作品「母べえ」 2時間13分 日本

監督:山田 洋次
出演:吉永 小百合、浅野 忠信、檀 れい、志田 未来 十代目坂東三津五郎、ほか
シネマ・デイジー製作不可

日にち
2024年6月22日(土曜日) ※ 4月から土曜日のみの開催です
時間
午後1時30分から上映開始
会場
センター内 多目的室A
締め切り
2024年6月7日(金曜日)午後5時
定員
46名 ※ 定員を超えた場合、市外のかたは抽選となります
内容
昭和15(1940)年2月、東京に暮らす野上家では、その夜も父の滋(十代目坂東三津五郎)と母の佳代(吉永小百合)、二人の娘たち(檀れい、志田未来)が笑いの絶えない楽しい夕食を囲んでいた。まさかそれが、家族揃った最後の晩餐になるとも知らずに…。治安維持法で検挙されてしまった父を想って不安を募らせるも、周囲の人々の温かさに支えられながら懸命に生きる母の姿を描いた。山田洋次監督が吉永小百合を主演に迎えて描く感動ドラマ。

上映会終了後に、来館者参加型イベント「トークライブ-母べえと昭和の思い出を語ろう-」を開催します!

 6月上映作品「母べえ」は、山田洋次監督の80作目の長編作品にして温かく悲しい反戦映画となっています。舞台は昭和初期。吉永小百合が演じる割烹着姿の「母べえ」は、昭和生まれのかたならどこか懐かしく感じてしまうのではないでしょうか。貧しくも生きる力に溢れていたあの時代。皆様は「母べえ」に、どんな思い出がありますか?
 上映会終了後に行う本イベントは、かつて初子や照美(吉永小百合が育て上げる子どもたちの名前です)だった皆様と一緒に、映画の感想をはじめとして、母とのエピソードや子ども時代の思い出など、お喋りに花を咲かせる場にしたいと思っています。「あのシーン、よかったよね」とか「あれって懐かしいね!」とか共感しあいながら、懐かしい昔話で一緒に盛り上がりましょう!皆様のお申し込み、お待ちしています。

時間
上映終了後(午後4時過ぎ)から5時くらいまで
会場
センター内 多目的室A
定員
なし
お申し込み・お問い合わせ
イベント担当まで

「小説の中の形を楽しむ会」を開催します

 通常の読書会に新たな楽しみを加えて開催しております「小説を楽しむ会」。今回は、森下 典子(もりした のりこ)著『日日是好日(にちにちこれこうじつ)』をテーマに、「小説の中の形を楽しむ会」を開催します。
 『日日是好日』は、著者による自伝エッセイです。このエッセイには、お茶を通して見えてくるさまざまな幸せの形が綴られています。就職に躓き、いつも不安で自分の居場所を探し続けた日々。その中で見つけた季節を五感で味わう歓びを、著者は実体験の中から私たちに教えてくれます。
 このイベントでは、テーマ図書に関連する様々なものの形を体感しながら、人生に悩む著者の気持ちをデイジー図書で聞き、より深く読書を楽しんでみます。個人で読んだときには気づかなかった視点から作品を見ることができ、色々な感想に触れることができます。テーマ図書については、読了しているかどうかは問いません。

日時
2024年6月15日(土曜日)午後1時30分から3時30分
会場
川崎市視覚障害者情報文化センター 多目的室A
締め切り
2024年5月31日(金曜日)午後5時まで
川崎市外の方には、抽選結果をご連絡いたします。
定員
36名 予約制
定員を超えた場合は抽選となります。
作品
森下 典子(もりした のりこ)著『日日是好日(にちにちこれこうじつ) -「お茶」が教えてくれた15のしあわせ-』
週に一回、「お茶」の稽古に通ううち、気がつけばもう25年。失恋、父の死、コンプレックス…、辛い季節を「お茶」とともに乗り越えた成長ヒストリー。厳格な約束事に縛られた窮屈な茶道の中にある、大きな自由とは?著者の自伝的エッセイ。点字3巻、デイジー1巻(4時間26分)。
著者
森下 典子(もりした のりこ)
1956年、神奈川県横浜市生まれ。日本女子大文学部卒。大学時代から「週刊朝日」の連載コラム「デキゴトロジー」の取材記者として活躍。その体験をまとめた「典奴どすえ」を出版。ルポライター、エッセイストとして活躍。

 会場では、お茶室の模型をさわったり、お茶道具に触れていただいたりする予定です。どなたでも楽しんでいただける催しですので、お気軽にご参加ください。皆さまのご参加をお待ちしています。

お申し込み・お問い合わせ
担当 庄司まで

東京・神奈川の「触る」有名建物展

 皆さんは、ものの形をどのように把握していますか?小さいものなら実際に触ってみることができますが、建物などの大きなものや、ウィルスなどのとても小さなものは、触って全体像を把握するは難しいですね。でも、最近は3Dプリンターなどを駆使して、そのものの立体模型を作ることが可能になっています。縮尺を変えた模型を触ることで、いままでは知ることができなかったものの形を知ることができるのです。
 このたび、鶴見大学文学部元木研究室の協力を得て、東京・神奈川の触る有名建物展を開催することになりました。横浜ランドマークタワー、横浜マリンタワー、東京スカイツリー、東京タワー、東京都庁第一庁舎、雷門、浅草寺など、実際はどんな形をしているのでしょうか?また、世界遺産や富士山、箱根等の立体地図も展示する予定です。模型や立体地図だからこそ裏も表も触ることができ、高さの比較や、今まで気づかなかった細かい部分の触察もじっくり行うことができます。新たな発見がたくさんある「触れる建物展」にぜひお越しください。

日にち
6月15日(土曜日)
時間
午前11時から午後4時
会場
センター内 多目的室B
定員
なし
その他
予約は不要です。時間内は自由に出入りできます。

視覚に障害のある方にも「アート体験」を!

 視覚障害の方にも、安心して美術鑑賞ができる機会を提供したいと考え、現在岡本太郎美術館では、クラウドファンディングを実施しています。みなさまのご協力をお願いします。

芸術家 岡本太郎 生前の写真

 川崎市岡本太郎美術館は、芸術家・岡本太郎氏から作品の寄贈を受け、彼の作品・理念を展覧会やワークショップ等で広く発信し、2024年10月には開館25周年を迎えます。
 川崎市が目指している誰もが文化芸術に身近に触れ参加できる環境、「アート・フォー・オール」の実現のため、「すべての方にアート体験を届ける」様々な取組を行っています。今回はクラウドファンディングを通して、視覚に障害のある方にも安心してご来館いただけるようなプロジェクトを実施予定です。

  1. 「美術館案内パンフレット」の作成
    点字や触知図(凹凸を付したもの)を用いて館内のレイアウトや設備等を紹介したパンフレットを作成します。
  2. 立体的な「太郎作品紹介カード」の作成
    鑑賞を補助するため、触れることで太郎作品の形や輪郭が分かる紹介カードを作成します。
  3. 専用機器による「鑑賞体験イベント」の開催
    ロービジョンの方(見えにくさがあり生活上の不自由を感じる方)を対象に、市内事業者が開発した網膜に直接映像を投影する専用機器を利用し、作品を鑑賞するイベントを開催します。

 このクラウドファンディングはふるさと納税で支援することが可能です。
 ご支援くださるかた(川崎市内在住のかたを含む)には、特別内覧会やバックヤードツアーへの招待をご用意しております。ぜひご支援のほどよろしくお願いします。

岡本 太郎(1911年生まれ・1996年没)は大阪万博の《太陽の塔》で知られる芸術家です。若き日のパリで美術と民族学を学び、戦後は前衛芸術の旗手として芸術運動を牽引し、話題作を発表。並行して日本各地のフィールドワークや著述も盛んに行いました。

ふるさとチョイス
「岡本太郎」芸術をすべての方へ―視覚に障害のある方にも「アート体験」を!―(外部リンク)

CDで聴くクラシック音楽講座(予約制)のご案内

 この音楽講座では、クラシック音楽をわかりやすくひも解くと同時に選りすぐりの名曲・名演奏を聴いていただき、音楽の新たな発見とその魅力をお伝えいたします。
 クラシック音楽をあまりお聴きにならなかったかたにも耳馴染みの良い、わかりやすい曲を取り入れていますので、ぜひお楽しみください。

第8回 ウィンナ・ワルツの世界
~19世紀ウィーンに花開いた華麗なワルツ・ポルカの世界~

 ハプスブルク家統治の後期、華麗で雅な旋律が楽都ウィーンを彩りました。今回はワルツ王ヨハン・シュトラウスⅡ世を生み出したシュトラウス一家の作品を中心に、親しみやすいワルツ・ポルカといった音楽に浸ります。難しいことは何一つありません。新年恒例のニューイヤーコンサートの世界に酔いしれましょう!

日にち
2024年6月1日(土曜日)
時間
午後1時30分から3時30分
締め切り
2024年5月17日(金曜日)午後5時
定員
46名
曲目
喜歌劇「こうもり」序曲、ワルツ「ウィーンの森の物語」Op.325、ポルカ「クラップフェンの森で」Op.336、ワルツ「オーストリアの村つばめ」Op.164、ワルツ「金と銀」Op.79、「ピチカート・ポルカ」、ワルツ「春の声」Op.410、ワルツ「南国のバラ」Op.388、「アンネン・ポルカ」Op.117、「皇帝円舞曲」Op.437、ワルツ「美しく青きドナウ」Op.314、「ラデッキー行進曲」Op.228
お申し込み・お問い合わせ
担当 金子まで。

音声解説付きDVD映画の体験上映会(予約制)開催のお知らせ

 当センターでは音声ガイドの質の向上および普及を目的に、音声解説付きDVD映画の体験上映会を毎月開催しています。上映作品はすべてシネマ・デイジーになっている作品ですので、見逃したかたもリクエストをして借りるかサピエからダウンロードして聞くことができます。

作品「依頼人」 1時間59分 アメリカ

監督:ジョエル・シュマッカー
原作:ジョン・グリシャム
出演:スーザン・サランドン、トミー・リー・ジョーンズ、ブラッド・レンフロ ほか
シネマ・デイジー貸し出し可

日にち
2024年5月25日(土曜日)
時間
午後1時30分から上映開始
会場
センター内 多目的室A
締め切り
2024年5月10日(金曜日)午後5時
定員
46名
内容
数あるジョン・グリシャムの映画化作品の中でもベストとの呼び声高い『依頼人』。
 母親と弟と3人暮らしの11歳の少年マーク。ある日、隠れてタバコを吸うため近くの森に行くと、そこで自殺しかけていた男と出会う。男はマフィアの顧問弁護士で、上院議員殺害の真相について彼に語った後に自殺してしまう。
 秘密を知ったマークはマフィアと検事の両方から追われる身となってしまうが、父親のいない家族を守るため、敏腕弁護士レジーを雇うことを決意する。たった1ドルの報酬で依頼を受けてくれたレジーと事件解決に挑むマーク。だが、野心家の連邦検事フォルトリッグが口を割らせようと圧力をかけてくる。今や死のゲームの駒と化したマークとレジーだったが、2人は依頼人と弁護士という立場を越えて、しだいに人間として対等に認めあう関係になっていく。
お申し込み・お問い合わせ
イベント担当まで。

ヨガ教室(予約制)対面クラス・オンラインクラスのご案内

 ヨガ初心者のかたでも無理なくできるヨガ教室です。
 会場で直接レッスンを受ける対面クラスと、パソコンやスマートフォンなどを使ってご自宅でレッスンを受けるオンラインクラスの二つを開催いたします。

対象者(対面クラス)
全盲、ロービジョン(弱視)、見えにくいと感じているかた。
※ 対面クラスに同行のご家族様・ガイドヘルパー様は別室でお待ちいただきますので、予めご了承ください。
対象者(オンラインクラス。以下の1.から3.のすべてに該当するかた)
  1. 全盲、ロービジョン(弱視)、見えにくいと感じているかた。
  2. 川崎市在住・在勤・在学のかた。
  3. ご自宅でZoomアプリを使用できるかた。(Zoomアプリの操作に慣れていないかたには、事前に直接指導いたしますので、ご相談ください。)
日にち
2024年5月18日(土曜日)
時間
午前の部 午前10時から11時30分
午後の部 午後1時30分から3時(オンラインクラス同時開催)
会場
センター内 多目的室A
締め切り
2024年5月1日(水曜日)午後5時
定員
対面クラス:各回16名
オンラインクラス:10名
ご用意いただくもの
  • 動きやすい服装。靴下着用のかたは、滑り止めのついた五本指靴下。
  • 汗ふきタオル。
  • 水分補給用の水など。
お申し込み・お問い合わせ
担当 金子まで。

かわさき春のコンサート「JAZZライブ」(予約制)のご案内

ウォルフィージャズカルテット リーダー/ウォルフィー佐野

 2022年春のコンサートで、大好評を博したウォルフィージャズカルテットの再登場です。
 リーダーのウォルフィー佐野さんは、サックス、フルート、ボーカルをこなす全盲のJAZZアーティストです。アメリカバークリー音楽院で学び、帰国後は2000年ヤマハ管楽器カラオケ全国大会で優勝。2003年ソニー・ミュージックプレイヤーズ・オーディションでRoland賞を受賞しました。その後、川崎ファンスプリング音楽学院、筑波大学附属視覚特別支援学校の講師を経て、現在は表参道のジャズバードに自己のトリオでレギュラー出演しています。今回は、このコンサートのために、ピアノ、ウッドベース、ドラムスによるカルテットを特別に編成し、スタンダードな名曲をたっぷりと聴かせてくれます。ウォルフィーさんの歌うような伸びやかなサックスの音色、軽快にスウィングするピアノ、床に響くような低音とハイポジションの高音で魅了するウッドベース、曲想を支えるドラム、メンバー一丸となった演奏はまさにライブならではの迫力です。体をゆらしながら、立ち上がって踊りながら、みなさん思い思いにお楽しみください。
 なお、当日、皆さまと一緒に合奏する曲があります。リコーダー、オカリナ、笛、タンバリン、鈴など、音の出るものでしたら何でも結構ですのでご持参ください。お持ちにならなかったかたには、こちらからペットボトルのキャップ2個をお渡しします。
 ジャズ、ボサノバの名曲をライブ演奏で堪能する、贅沢な午後のひと時をお楽しみください。

日時
2024年5月11日(土曜日)
午後1時開場
午後1時30分開演(午後3時頃 終演予定)
会場
ふれあいプラザかわさき 2階ホール
参加費
無料
定員
140名。予約制(全席指定)
申込締切
4月26日(金曜日)午後5時までに、お電話またはメールでセンターまでお申し込みください。
ご用意いただくもの
音の出るもの
お問い合わせ
イベント担当まで

音声解説付きDVD映画の体験上映会(予約制)開催のお知らせ

 当センターでは音声ガイドの質の向上および普及を目的に、音声解説付きDVD映画の体験上映会を毎月開催しています。上映作品はすべてシネマ・デイジーになっている作品ですので、見逃したかたも貸し出しをご希望くださるかサピエからダウンロードして聞くことができます。
 ただし一部の作品につきましては、シネマ・デイジーの製作ができません。今年度の上映会ではそんな作品もラインナップに加えていますので、ぜひこの機会にご鑑賞ください。

作品「舟を編む」 2時間14分 日本

監督:石井 裕也
原作:三浦 しをん
出演:松田 龍平、宮崎 あおい、黒木 華 ほか
シネマ・デイジー製作不可

日にち
2024年4月27日(土曜日)
時間
午後1時30分から上映開始
会場
センター内 多目的室A
締め切り
2024年4月12日(金曜日)午後5時
定員
46名
内容
「"恋”の語釈は馬締さんに書いてもらいましょう。きっと生きた語釈ができます」
 出版社・玄武書房に勤める馬締光也(まじめ みつや)は、変わり者として持て余されているが、言葉に対する天才的なセンスで一目を置かれる新人編集部員である。辞書編集部に異動し、個性派ぞろいの辞書編集部の中で、見出し語が24万語という大規模な辞書「大渡海」の編纂に没頭している。
 ある満月の夜、馬締は下宿屋の孫娘・林香具矢と出会い一目惚れをしてしまう。初めて感じたある思いをなんとか“言葉"にし伝えようとするものの、言葉のプロでありながらふさわしいものを見つけることができずに動揺する。思いを伝えたい相手がいる、つながりたい―もどかしくも微笑ましいやりとりが描かれる、“言葉"が編むハートウォーミングなラブストーリー。本屋大賞第1位を受賞したベストセラー小説、堂々の映画化!
お申し込み・お問い合わせ
イベント担当まで。

CDで聴くクラシック音楽講座(予約制)のご案内

 この音楽講座ではクラシック音楽をわかりやすくひも解くと同時に、選りすぐりの名演を聴いていただき、音楽の新たな発見とその魅力をお伝えいたします。
クラシック音楽は大変幅が広く、様々な側面がありますので、作曲家をシリーズにして、毎回1名から2名を取り上げます。クラシックを真に楽しむには、基礎知識が必要です。音楽史、楽曲の形式、楽器の種類、楽譜の基本等を初心者にもわかるように説明したうえで、その作曲家の厳選した名曲・名演奏をセンターの高音質のオーディオシステムでたっぷりと聴いていただきます。
 クラシック音楽をあまりお聴きにならなかったかたにも耳馴染みの良い、わかりやすい曲を取り入れていますので、ぜひお楽しみください。

第7回 メンデルスゾーン
~春にふさわしい、瑞々しい曲調。モーツァルト以来の若き天才~

 前期ロマン派の時代、同世代の作曲家たちと共に活躍したフェリックス・メンデルスゾーン=バルトルディ。少年時代から才能を発揮し、環境にも恵まれて音楽家として幸福な生涯をおくりました。過労がたたり、わずか39年の人生でしたが、まるで常春のような多くの瑞々しい調べを生み出しました。今回は、彼の代表作品を集め、その音楽の豊かさを堪能します。

曲目
ピアノ曲集「無言歌集」から「春の歌」OP.62の6、同「紡ぎ歌」OP.67の4、劇付随音楽「真夏の夜の夢」OP.21「序曲」、同OP.61より「結婚行進曲」、弦楽八重奏曲変ホ長調OP.20より第1楽章、ピアノ三重奏曲第1番ニ短調OP.49より第2楽章、交響曲第3番イ短調「スコットランド」OP.56より第1楽章、交響曲第4番イ長調「イタリア」OP.90より第1楽章、ヴァイオリン協奏曲ホ短調OP.64より第1楽章。
日時
2024年4月6日(土曜日)午後1時30分から3時30分
会場
川崎市視覚障害者情報文化センター 多目的室
参加費
無料
定員
30名。※2024年2月中に、イベントの受付に関するガイドラインを公開します
お申し込み・お問い合わせ
イベント担当まで。

センター長からひとこと 新年度を迎えて

 やわらかな春風を感じ、心華やぐ時期になりました。外に出て色々なことを楽しんでみたくなる今日この頃です。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

 4月になり新年度を迎えました。センターに新たなメンバーが加わりましたので、お知らせします。副センター長として内藤牧が、ICT訓練担当として、田中功一が加わりました。私がとかく不在になりがちですので、副センター長を設けて安定的なサービスを行ってまいります。また、昨年11月にICT訓練の担当者が健康上の理由で退職しましたので、その後任を採用いたしました。次号で新メンバーの自己紹介を予定しています。どうぞお楽しみに。

 さて、センターは指定管理者として1期5年の第3期目を迎え、今年がその初年度です。これまで同様、見えない、見えづらくなったかたたちに、生活に必要な様々な訓練、読書の喜びを提供する図書の貸し出し、生活に便利な用具の販売、そして皆さまの趣向に合わせた様々なイベントを開催してまいります。そして、視覚に障害を持ち、生活に戸惑っているかたが、少しでも早くセンターに繋がるよう、関係機関との連携を進めてまいります。

 そして、第3期を迎え、この事業を、さらに前に進めていきたいと考えています。今年度の新たな企画について少しご説明したいと思います。遠方のため「センターまで行くのに時間がかかる。」というかたのために、出張イベントを開催します。麻生区と高津区で「読書会」と「体を使ったエクサイズ講座」をそれぞれ1回ずつ、合計4回開催いたします。また、皆さま同志の交流会の開催に力を注いでまいります。具体的には映画の上映会、ヨガ教室に参加している方々の交流会です。昨年、試験的にヨガ教室参加者を対象に、ランチ会を実施してみました。約20名が参加され、6、7名に分けて歓談していただきました。みなさんすぐに打ち解けてワイワイ、ガヤガヤ、思い思いに談笑していました。おかずを分け合う人、季節の食材、そのレシピについて話している人、「こんな時どうしてる?」と尋ねている人などなど、とても楽しそうでした。このような、皆さんの自由な話の場を提供していきたいと考えています。また、昨年4年ぶりに開催したアイeyeセンターまつりは大好評でしたので、引き続き開催いたします。様々な音楽に触れていただく春と冬のコンサート、音声解説付き映画会、クラシックCD音楽講座、れきおんクラブも引き続き開催して参ります。また、日本点字図書館には「ふれる博物館」があります。そちらとタイアップした“触ってたのしむ企画展”も検討してみたいと考えています。ご期待ください。

 このような新たな企画をするにあたり、現在では、週末にほぼイベントが入っていますので追加するのが難しい状況です。そこで、既存のイベントの開催回数を見直すことといたしました。映画会は、同一タイトル金曜・土曜の2回開催を、土曜のみに変更して、年12回開催します。れきおんクラブ、クラシック音楽講座はそれぞれ年6回を5回に、ヨガ教室は年10回を6回にします。回数を減らした分、参加者が増えると思いますので、定員を増やします。具体的には定員をコロナ禍前に戻し、映画会、れきおんクラブ、クラシック音楽講座は定員を46名に設定します。ヨガ教室は定員を増やすことは難しいので、お付き添いの方は別室でお待ちいただき、実際にやっていただくのは、視覚障害者のかたのみとさせていただきます。このようにして、なるべく多くのかたが参加できるようにいたします。それでも、もし、定員を超えてお申し込みがあった場合は、市内のかたを優先させていただきます。これまでの実績から定員が市内のかたですべて埋まることはありませんので、市内のかたは全員参加できるとお考えください。これまで通り、予約時点で参加が確定します。市外のかたは定員を超えた場合に限り、抽選させていただきます。結果については、定員を超える超えないに関わらずお知らせします。

 このように、4月から受付方法、開催回数に変更がありますので、ご注意いただきたいと思います。詳しくはお知らせの中で、ご案内させていただきます。引き続き、皆さまに様々なイベントをお楽しみいただけるよう、尽力してまいります。第3期も、皆さまに親しみを持って利用していただける施設であるよう心掛けてまいります。今後もアイeyeセンターをよろしくお願いします。

センター長 杉山 雅章 (すぎやま まさあき)


音声解説付きDVD映画の体験上映会(予約制)開催のお知らせ

 当センターでは、音声解説付きDVD映画の体験上映会を以下の1.から4.の要領で開催しております。音声解説とは、登場人物の動きや背景等、映画の視覚情報を言葉で説明した音声ガイドです。

  1. 同一映画を、日にちを変えて2回上映します。
  2. 各日定員30名とし、原則先着順といたします。
  3. 座席は間隔をあけて配置します。
  4. 換気のために窓やドアを開けての上映となります。(会場が明るくなります)

作品『アポロ13』
3月22日(金曜日)・3月23日(土曜日)
いずれも午後1時30分より開催

2時間20分 アメリカ
監督 ロン・ハワード
出演 トム・ハンクス、ケビン・ベーコン ほか

1970年4月11日、アポロ13号が月に向けて打ち上げられた。だが、月まであと6分の5の行程で、宇宙船の酸素タンクの爆発事故が発生してしまう。月面着陸はおろか、地球に帰還できる確率も10%以下と絶望的な状況に陥った乗組員たちは、地上の管制センターと力を合わせて生還を目指す。エンジニアひとりひとりの小さな貢献と叡智の集合が奇跡を生んだ、月面探査船アポロ13号爆発事故の救出劇をドラマチックに描いた人間ドラマ。NASAの協力により船内のシーンを実際の無重力空間で撮影するなどリアルさにこだわった描写から、トム・ハンクスをはじめとした豪華俳優陣による名演など、見どころが尽きない傑作である。第68回アカデミー賞で9部門にノミネートされ、編集賞・録音賞を受賞した。

お申し込み・お問い合わせ
川崎市視覚障害者情報文化センターまで。

ヨガ教室(予約制)対面クラス・オンラインクラスのご案内

 ヨガ初心者のかたでも無理なくできるヨガ教室です。
 会場で直接レッスンを受ける対面クラスと、パソコンやスマートフォンなどを使ってご自宅でレッスンを受けるオンラインクラスの二つを開催いたします。

対象者(対面クラス)
全盲、ロービジョン(弱視)、見えにくいと感じているかた。
対象者(オンラインクラス。以下の1.から3.のすべてに該当するかた)
  1. 全盲、ロービジョン(弱視)、見えにくいと感じているかた。
  2. 川崎市在住・在勤・在学のかた。
  3. ご自宅でZoomアプリを使用できるかた。(Zoomアプリの操作に慣れていないかたには、事前に直接指導いたしますので、ご相談ください。)
開催日
2024年3月16日(土曜日)
開催時間
午前の部 午前10時から11時30分
午後の部 午後1時30分から3時(オンラインクラス同時開催)
会場
川崎市視覚障害者情報文化センター 多目的室
参加費
無料
定員
対面クラス:各回16名・予約制。
オンラインクラス:10名・予約制。
ご用意いただくもの
  • 動きやすい服装。靴下着用のかたは、滑り止めのついた五本指靴下。
  • 汗ふきタオル。
  • 水分補給用の水など。
お申し込み・お問い合わせ
担当 金子まで。

※対面クラスに同行のご家族様・ガイドヘルパー様には別室でお待ちいただく場合がありますので、予めご了承ください。

2024年度は下記日程で開催の予定です。奇数月の第三土曜日で、時間はいずれも午前10時から11時30分(対面)と、午後1時30分から3時(対面・オンライン同時開催)です。皆さまのご参加をお待ちしております。

  • 2024年5月18日(土曜日)
  • 2024年7月20日(土曜日)
  • 2024年9月21日(土曜日)
  • 2024年11月16日(土曜日)
  • 2025年1月18日(土曜日)
  • 2025年3月15日(土曜日)

第45回れきおんクラブ(予約制)のご案内

 国立国会図書館が配信している「歴史的音源」は、1900年代初めから1950年頃までにSP盤や金属盤に収録された貴重な音源をデジタル化して一般に公開している音源です。当センターでは、この歴史的音源を楽しむ会「れきおんクラブ」を開催しています。
 3月は、「れきおん ふるさと巡りシリーズ第2弾 九州・沖縄編」をお届けします。
 歴史の古い九州地方は民謡の宝庫。歴史上の偉人やできごとにまつわる歌や、懐かしいご当地ソングも数多く生まれています。また島唄と呼ばれる琉球・沖縄の音楽も魅力的です。
 「おてもやん」「黒田節」「田原坂」「長崎のお蝶さん」などの有名な曲や「安里屋ユンタ」「谷茶前」、隠れキリシタンに伝わる「オラショ」など、れきおんならではの貴重な音源もご紹介します。日本の音楽の豊かさ、奥深さに触れるひとときをお楽しみください。

日時
2024年3月2日(土曜日)午後1時30分から3時30分
会場
川崎市視覚障害者情報文化センター 多目的室
参加費
無料
定員
30名。予約制。
お申し込み・お問い合わせ
担当 金子まで。

音声解説付きDVD映画の体験上映会(予約制)開催のお知らせ

 当センターでは、音声解説付きDVD映画の体験上映会を以下の1.から4.の要領で開催しております。音声解説とは、登場人物の動きや背景等、映画の視覚情報を言葉で説明した音声ガイドです。

  1. 同一映画を、日にちを変えて2回上映します。
  2. 各日定員30名とし、原則先着順といたします。
  3. 座席は間隔をあけて配置します。
  4. 換気のために窓やドアを開けての上映となります。(会場が明るくなります)

作品『きこえなかったあの日』
2月16日(金曜日)・2月17日(土曜日)
いずれも午後1時30分より開催

1時間56分 日本
監督・撮影・編集 今村 彩子
映像提供 目で聴くテレビ

――いくつもの「あの日」から生まれた、私たちの「いま」と「これから」「珈琲とエンピツ」、「友達やめた。」の今村彩子監督によるドキュメンタリー映画。東日本大震災直後に宮城を訪れた今村監督が抱いたのは「耳のきこえない人たちが置かれている状況を知ってほしい」という痛切な思いだった。あれから10年。聴覚障害者への情報保障には、手話言語条例の制定や知事会見の手話通訳など、これまで見られなかった新しい動きが生まれた。今村監督はこれらをカメラに収めつつ、熊本地震や西日本豪雨、新型コロナウイルス蔓延などに直面するろう者の思いに触れ続けた。みんなが安心して暮らせるその日まで…本作は、今村監督がみつめた、聴覚障害者と災害、その10年の記録である。

お申し込み・お問い合わせ
川崎市視覚障害者情報文化センターまで。

かわさき冬のコンサート「和波 たかよし 土屋 美寧子 デュオ・コンサート」のご案内

 和波さんは1945年東京生まれ。数々の賞を受賞し、世界的に活躍するヴァイオリニストです。
 ピアニストの土屋さんとは1979年からデュオとしての活動を開始。国内各地でのリサイタルに加え、ロンドン、パリ、モスクワなど欧米諸都市、および中東、アジアの国々でも演奏、放送を行い、その絶妙なアンサンブルで多くの人を魅了しています。和波さんは点字毎日に「音楽雑記帳」も連載中。点字毎日はセンターから貸出することができます。

ヴァイオリニスト 和波 たかよし/ピアニスト 土屋 美寧子

日時
2024年2月10日(土曜日)
午後1時開場 午後1時30分開演(午後3時30分終演予定)
出演
和波 たかよし(※)・土屋 美寧子
会場
ふれあいプラザかわさき 2階ホール
参加費
無料
定員
70名。予約制(全席指定)
申込締切
2024年1月27日(土曜日)午後5時までに、お電話またはメールでセンターまでお申込みください。定員を超えた場合、抽選となります。
プログラム
ドヴォルザーク
ユーモレスク
ベートーヴェン
ソナタ 第5番 ヘ長調(スプリング・ソナタ)より 第1楽章
バッハ
無伴奏ヴァイオリンパルティータ第3番 ホ長調より ~プレリュード、ガヴォット、ジーグ
メンデルスゾーン
無言歌集より「春の歌」ほか(ピアノソロ)
滝廉太郎
荒城の月
エルガー
愛の挨拶
クライスラー
愛の悲しみ、愛の喜び
お申し込み・お問い合わせ
イベント担当まで

※ 和波(わなみ)たかよし さんの「たかよし」の字は、親孝行の「こう」で「たか」、しめすへん(カタカナのネの字)に喜ぶの文字で「よし」と書きます。

ダウンロード
かわさき冬のコンサート「和波 たかよし 土屋 美寧子 デュオ・コンサート」パンフレット[PDF/271KB]

CDで聴くクラシック音楽講座(予約制)のご案内

 この音楽講座ではクラシック音楽をわかりやすくひも解くと同時に、選りすぐりの名演を聴いていただき、音楽の新たな発見とその魅力をお伝えいたします。
 クラシック音楽は大変幅が広く、様々な側面がありますので、作曲家をシリーズにして、毎回1名から2名を取り上げていきます。クラシックを真に楽しむには、基礎知識が必要です。音楽史、楽曲の形式、楽器の種類、楽譜の基本等を必要に応じて初心者にもわかるように説明したうえで、その作曲家の厳選した名曲・名演奏をセンターの高音質のオーディオシステムでたっぷりと聴いていただきます。
 クラシック音楽をあまりお聴きにならなかったかたにも耳馴染みの良い、わかりやすい曲を取り入れていますので、ぜひお楽しみください。

第6回 シューベルト
~青春の哀感に満たされた珠玉の旋律の数々~

 モーツァルトよりもさらに短い、わずか31年の生涯の中で、数多くの美しいメロディーを紡いだ「歌曲の王」フランツ・シューベルト。しかしその旋律はどこか儚げで、青春の哀しみに満たされています。今回は、彼が残した全ての楽曲ジャンルにわたり、その芸術を堪能いたします。

曲目
歌曲「アヴェ・マリア」、歌曲「春の想い」D686、歌曲「野ばら」D257、歌曲「ます」D550、ピアノ五重奏曲「ます」D667 第4楽章、歌曲「魔王」D328d、歌曲集「美しき水車小屋の娘」D795より第4曲「小川に寄せる感謝の言葉」・第20曲「小川の子守歌」、歌曲集「冬の旅」D911より第5曲「菩提樹」・第24曲「ライアー回し」、4つの即興曲D899より第3番変ト長調、ミサ曲第6番変ホ長調D950より「クレド」、ピアノソナタ第21番変ロ長調D960 第1楽章、交響曲第8番ロ短調「未完成」D759 第1楽章・第2楽章。
日時
2024年2月3日(土曜日)午後1時30分から3時30分
会場
川崎市視覚障害者情報文化センター 多目的室
参加費
無料
定員
30名。予約制。
お申し込み・お問い合わせ
イベント担当まで。

川崎市からのお知らせ「物価高騰対策給付金(1世帯7万円)のご案内」

 物価高に切実に苦しんでいる低所得世帯(住民税非課税世帯)に対し、川崎市では給付金(7万円)を支給します。支給対象となる世帯には「支給のお知らせ」が届き、2月26日(月曜日)から順次、自動的に振り込まれる予定になっています。この場合は、特に手続きはありません。令和6年1月下旬から発送している、市からの「確認書」が届いた場合は、必要事項を記入し、必要書類を添付の上、令和6年4月30日(火曜日)午前9時まで(川崎港郵便局留必着)に専用の返信用封筒で返送してください。「確認書」の返送から4週間から8週間程度で、振り込まれる見込みです。
 また、支給対象世帯と思われるが、市から「支給のお知らせ」も「確認書」も届かない世帯、たとえば、DV等により住民票を移さず川崎市に避難している方や、令和5年1月1日以降に複数回転居された方、海外から転入したかたなどにつきましては、支給対象となる場合があります。こうした場合には「申請書」の提出が必要となりますが、この手続方法は、別途川崎市ホームページなどを確認の上、電子申請の場合は令和6年4月30日(火曜日)午後11時59分まで、郵送の場合は令和6年4月30日(火曜日)午前9時まで(川崎港郵便局留必着)で必要書類を提出してください。
 上記に関するお問い合わせは、川崎市物価高騰対策給付金コールセンター(電話:0120-710-320)まで、土日・祝日を除いた午前8時30分から午後5時15分までの間でお電話ください。

川崎市ホームページより
令和5年度川崎市物価高騰対策給付金(7万円)の受給手続について

チラシ[PDF/201KB]


センター長からひとこと センターまつりを振り返って

 まだまだ寒い日が続きますが、陽だまりの中に春の訪れを感じる頃となりました。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

 まず初めに、お知らせしたいことがあります。昨年12月、川崎市議会において、私ども日本点字図書館が2024年度からの5年間も、引き続き当センターを運営することが採択されました。昨年2月から準備が始まり、ようやくこの時を迎えることができ、ホッとしております。ここ数年で医療機関との連携が広がり、地域の関係機関とも協力が進み、少しずつですが当センターの存在が周知されはじめているように感じます。視覚に障害を持つかたが、早い段階でセンターにつながり、それぞれにあった自分らしい生活を送ることができるよう、引き続き支援をして参りたいと思います。次の5年間も、職員一同、心新たに、業務を進めていく所存です。どうぞよろしくお願いいたします。

 さて、昨年12月に開催した「川崎アイeyeセンターまつり」は4年ぶりの開催でした。どれくらいの人に来ていただけるか心配しておりましたが、約200人ものかたにご来場いただきました。当日は多数の市内のボランティア団体(愛称:オブリガード)、視覚障害者福祉協会の協力を得て、皆さまをお迎えいたしました。アンケートでは、「楽しかった。」「たくさんのかたに会えて良かった。」「是非、またセンターまつりを開催して。」という声をたくさんいただきました。一方、反省事項としては、「焼き立てパンの販売」が午前中で完売してしまったことです。「食べたかったのに!」という声を多数いただきました。これまでのセンターまつりでは250個ほど用意していましたが、今回は思い切って400個にしました。それでも足りませんでした。皆さまの「“食”に対する意欲」の高さを改めて感じました。次回はこの点も含め改善し、より楽しんでいただけるセンターまつりにしたいと考えています。どうぞご期待いただきたいと思います。

 今回のセンターまつりのメインイベント「落語会」では、隅田川馬石師匠に来ていただきました。師匠の話芸にぐいぐいと引き込まれ、皆さまと一緒に笑いと涙に富んだ楽しい時間を過ごすことができました。ここで2席目の「井戸の茶碗」という噺をご紹介したいと思います。これは、古典落語の演目で、江戸時代後期の作品だそうです。

 正直者のくずやの清兵衛がいつものように歩いていると、上品な娘に呼び止められます。裏長屋に入っていくと娘の父親、千代田が「浪人のため、お金の工面に窮している。仏像を引き取ってほしい。」と清兵衛に言います。清兵衛は「自分はくずやが本職。仏像の目利きには自信がない。」と断りますが、その正直さが気に入られ、結局200文で引きとることになります。その仏像をかごに入れて歩いていると、細川屋敷の若い侍、高木が「ちょうど仏像を探していた。」と清兵衛を呼び止めます。高木は、清兵衛が仏像を手に入れた経緯を聞いたうえで、600文で買いとります。そして高木が仏像をお湯の中で丁寧に磨いていると台座の下から、なんと小判50枚、50両が出てきます。「仏像を買ったのであって中の50両を買ったわけではない。浪人ならお金に苦心しているであろう。」と清兵衛を探し、元の持ち主へ50両を返そうとします。清兵衛が千代田の家にお金をもっていくと、千代田は「仏像はもう自分のものではない。だからこの金は受け取れない。」と断ります。困った清兵衛は大家さんに相談します。すると、清兵衛が10両、残り40両をお侍さんと浪人で折半し20両ずつにしてはどうかと提案します。清兵衛はそれを千代田に伝え、20両を受け取ってほしいと懇願します。しかし、それも拒否されます。では、「何かを渡して、その代金ということならどうでしょう。」と尋ねます。さすがに千代田も折れ、日常使っている欠けた茶碗を「こんなものしかない。」と差し出します。くずやはそれを引き取り桐の箱に納め、高木のところに持っていきます。高木は一部始終を聞いたうえで、これを受け取ります。この話が細川家中に広まり、感心した殿様が「茶碗を見たい。」と言い出します。高木が持参すると居合わせた目利きの者が、「これは『井戸の茶碗』という世に二つとない名器です。」と告げ、殿様は300両でこの茶碗を買い上げます。すると高木は「このお金の少なくとも150両は浪人に返すべきだ。」と、再び清兵衛を呼びます。しかし、清兵衛が危惧する通り、千代田はこれを断ります。そこで清兵衛は「前と同じように何か差し出すものはないでしょうか」と尋ねますが、「そんなものはあるわけがない。」といいます。千代田は思案のあげく、「娘を高木に嫁がせ、その支度金にするというのではいかがか。」といいます。清兵衛から話を聞いた高木も「あの浪人の娘なら確かである。」と、これを了承します。めでたしめでたしという噺です。

 このような人情噺を聞いていると、笑いの中に、欲にとらわれない正直さ、人を思うやさしさに触れ、ほっこりとした気持ちになります。海外の映画やドラマでは味わえない日本独特のストーリーのように思います。考えてみれば、落語、歌舞伎、浄瑠璃などは、江戸時代に栄えたものです。江戸300年が戦なき世であったからこそ、このような芸能によって、日本人独特の義理・人情の感覚が醸成されていったのではないでしょうか?江戸300年の平和は、日本人が「こうありたい」という生き方、倫理観のようなものを築いていく大切な時期だったのかもしれません。そしてそれが、今の私たちに、このような芸能を通して引き継がれているのではないでしょうか。落語を聞いて、あらためて平和の大切さに思いを馳せた次第です。

 皆さまはこのような日本人の心に響く落語を、もっと聞いてみたくありませんか。センターには落語のCDが20タイトルほどあります。ご希望のかたは、どうぞ貸出担当までご連絡ください。お待ちしております。

センター長 杉山 雅章 (すぎやま まさあき)


音声解説付きDVD映画の体験上映会(予約制)開催のお知らせ

 当センターでは、音声解説付きDVD映画の体験上映会を以下の1.から4.の要領で開催しております。音声解説とは、登場人物の動きや背景等、映画の視覚情報を言葉で説明した音声ガイドです。

  1. 同一映画を、日にちを変えて2回上映します。
  2. 各日定員30名とし、原則先着順といたします。
  3. 座席は間隔をあけて配置します。
  4. 換気のために窓やドアを開けての上映となります。(会場が明るくなります)

作品『わたしは光をにぎっている』
1月26日(金曜日)・1月27日(土曜日)
いずれも午後1時30分より開催

1時間36分 日本
監督 中川 龍太郎
出演 松本 穂香、渡辺 大知、徳永 えり、吉村 界人 ほか

「閉店します」の貼り紙、壊される建物、姿を消す商店街…再開発のもとに失われてゆく愛おしいものを、丁寧に見送る主人公の姿を通して、現代に生きる私たちに「大切なものの終わり」とどう向き合うかを教えてくれる珠玉の作品。中川監督曰く、「翔べない時代の魔女の宅急便」。宮川澪は祖母と小さな民宿を切り盛りしていたが、祖母が入院してしまったため民宿をたたまざるを得なくなる。上京し、父親の親友の京介が営む銭湯に居候しながら仕事を探すものの、引っ込み思案な性格が災いし難航してしまう。祖母の「目の前のできることから、ひとつずつ」という言葉を励みに銭湯を手伝ううちに、常連客との交流も生まれ、都会の生活に喜びを見出すようになる。ところがある日、区画整理のために銭湯が閉店されることを知り、澪はある決意をする。

お申し込み・お問い合わせ
川崎市視覚障害者情報文化センターまで。

※音声解説付きDVD映画の体験上映会は、新型コロナウイルス感染拡大状況によっては直前で中止・延期になる場合があります。予めご了承ください。


ヨガ教室(予約制)対面クラス・オンラインクラスのご案内

 ヨガ初心者のかたでも無理なくできるヨガ教室です。
 会場で直接レッスンを受ける対面クラスと、パソコンやスマートフォンなどを使ってご自宅でレッスンを受けるオンラインクラスの二つを開催いたします。

対象者(対面クラス)
全盲、ロービジョン(弱視)、見えにくいと感じているかた。
対象者(オンラインクラス。以下の1.から3.のすべてに該当するかた)
  1. 全盲、ロービジョン(弱視)、見えにくいと感じているかた。
  2. 川崎市在住・在勤・在学のかた。
  3. ご自宅でZoomアプリを使用できるかた。(Zoomアプリの操作に慣れていないかたには、事前に直接指導いたしますので、ご相談ください。)
開催日
2024年1月20日(土曜日)
開催時間
午前の部 午前10時から11時30分
午後の部 午後1時30分から3時(オンラインクラス同時開催)
会場
川崎市視覚障害者情報文化センター 多目的室
参加費
無料
定員
対面クラス:各回16名・予約制。
オンラインクラス:10名・予約制。
ご用意いただくもの
  • 動きやすい服装。靴下着用のかたは、滑り止めのついた五本指靴下。
  • 汗ふきタオル。
  • 水分補給用の水など。
お申し込み・お問い合わせ
担当 金子まで。

※対面クラスに同行のご家族様・ガイドヘルパー様には別室でお待ちいただく場合がありますので、予めご了承ください。


「小説の中の味を楽しむ会」を開催します

 昨年度から、通常の読書会に新たな楽しみを加えて開催しております「小説を楽しむ会」。今回は、坂木司著『和菓子のアン』をテーマに、「小説の中の味を楽しむ会」を開催します。
 この小説には、おいしそうな和菓子がたくさん出てきます。普段のおやつにいただきたいお饅頭や大福、お茶席などに出てきそうな季節の上生菓子、そして辻占。今回は、和菓子が重要な役割を果たすシーンを中心に小説版をデイジー音源で聞き、そこに登場する色々な和菓子を食べ比べてみましょう。甘いものを食べると幸せな気持ちになりますが、みんなで一緒に和菓子をいただきながら楽しむ小説には、特別な味わいが感じられることでしょう。テーマ図書については、読了しているかどうかは問いません。また、今回は金曜日ではなく土曜日の開催となりますのでご注意ください。

日時
2024年1月13日(土曜日)午後1時30分から3時30分
会場
川崎市視覚障害者情報文化センター 多目的室AおよびB
参加費
無料
参加方法
会場に直接お越しいただく直接参加 または パソコンやスマートフォンなどを使ってご自宅から参加するオンライン参加
定員
直接参加36名 オンライン参加10名 予約制
定員を超えた場合は抽選となります。
申込締切
2023年12月23日(土曜日)午後5時まで
締め切り後に、お申込みいただいた皆さまに結果をご連絡します。
作品
坂木 司(さかき つかさ)著 『和菓子(わがし)のアン』
主人公は、ぽっちゃりした体形が気になる18歳の女性。高校を卒業したけれど特にやりたいこともなく、デパートの地下食品街の和菓子屋さんでアルバイトを始めます。彼女は、個性的すぎる店長や同僚に囲まれながら様々な事を学び、歴史と遊び心に満ちた和菓子の奥深い魅力に目覚めていきます。読めば思わず和菓子屋さんに走りたくなるお仕事ミステリー。点字5巻、デイジー1巻(9時間12分)。
著者
坂木 司(さかき つかさ)
1969年、東京都生まれ。出生年・出生地・学歴は公開しているが他は性別すらも未公表。性別などのプロフィールを公開することによって読者に先入観を与えないため。ほかの著作に『アンと青春』『アンと愛情』『ひきこもり探偵シリーズ』などがある。

 会場では、和菓子の試食を行う予定です。当日は手指消毒を行い、会場の換気に気を付けて実施いたします。体調に不安のある方はご来場をお控えください。アレルギーのあるかた、食事制限のあるかたは、試食なしでの参加も承ります。ご相談ください。
 オンライン参加は、視覚障害がある川崎市在勤・在学・在住のかたで、ご自宅でZoomアプリを使用できるかたが対象です。Zoomアプリの操作に慣れていないかたには、事前に直接指導いたしますのでご相談ください。なお、オンライン参加のかたには、試食品はご用意いたしません。ご了承ください。
 どなたでも楽しんでいただける催しですので、お気軽にご参加ください。皆さまのご参加をお待ちしています。

お申し込み・お問い合わせ
担当 庄司まで

れきおんクラブ(予約制)開催のご案内

 国立国会図書館が配信している「歴史的音源」は、1900年代初めから1950年頃までにSP盤や金属盤に収録された貴重な音源をデジタル化して一般に公開している音源です。当センターでは奇数月に、この歴史的音源を楽しむ会「れきおんクラブ」を開催しています。
 1月は新春企画として「蘇る!第4回紅白歌合戦」をお届けします。
 年末恒例の紅白歌合戦、日本の大みそかのイメージを変えた番組は、1951年のお正月番組としてスタートしました。今回お送りする「第4回紅白歌合戦」は、初めての大晦日の放送で、テレビ中継も始まり、国民的な番組に飛躍した会です。紅組には赤坂小梅、淡谷のり子、江利チエミ、奈良光枝、二葉あき子、白組には伊藤久男、近江俊郎、小畑実、ディック・ミネら、紅白各17名の人気歌手が歌った懐かしい名曲を、当時のプログラムをもとにれきおんの豊富な音源で再現してみます。お楽しみに。

日時
2024年1月6日(土曜日)午後1時30分から3時30分
会場
川崎市視覚障害者情報文化センター 多目的室
参加費
無料
定員
30名。予約制。
お申し込み・お問い合わせ
担当 金子まで。

最新のお知らせに戻る


トップページへ戻る


ここまで本文
文字の大きさ