2025年11月10日 発行
発行責任者 内藤牧
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視覚障害をもち困難に直面している人に必要な情報を届けるとともに「あなたは一人ではない」ということを伝え、小さな一歩を踏み出すきっかけの場になることを願って開催されるイベントです。
おもな内容は、「スマホできっと見つかる!新たな世界~初心者向けiPhone実践講座&相談会~」(要予約)、視覚障害者のための相談会&体験会&機器展示会「かなエール」、視覚障害者同士の交流相談スペース「一緒にお話ししませんか」、市民ボランティア団体の紹介や各種情報コーナー「見えるかたも、見えない見えにくいかたも、一緒に!!」です。ぜひお越しください。
詳細は、ブラインドワールド!2025 公式ホームページをご確認ください。
川崎市内の障害者、家族、ボランティア、地域の方々、施設職員等多くの市民が参加し、ともに楽しみながら交流し、障害への理解・共生の意識を深める「手をつなぐフェスティバル」。当センターも参加し、点字と用具体験コーナーを担当します。
詳細は、川崎市ホームページをご確認ください。
音訳・音声ガイド担当の橋口です。
大阪・関西万博が先月閉幕しましたが、公式キャラクターとして話題になったのが今回取り上げる「ミャクミャク」です。グッズの売れ行きが好調で、販売が来年3月まで延長されるとのこと。デザインが発表された当初は「悪趣味」と思っていた私が、大阪市役所のモニュメント前で記念撮影をしているのですから、人間とはなんとも勝手なものです。本当にごめんなさい。
さて、ここでひとつ疑問が湧きます。ミャクミャクはかなり奇抜なビジュアルをしているのですが、視覚障害者の皆様にどのように説明されているのでしょうか。どうやら触図や、「こみゃく」と呼ばれるミャクミャクの一部が分裂したようなキャラの説明はあるようなのですが、ミャクミャク自体はなさそうです。
それならばと、不肖橋口が皆様にお伝えしてみようと、ベテラン音訳者の方々の力をお借りしながら説明文を作ってみたものの、「意味がわからない」「不気味なイメージになる」といったように作業は思いのほか難航しました。まぁ、もともと訳のわからないデザインですしね。公式サイトにも正体不明と書かれていますし…。
そんなこんなで完成したのが以下の通り。《イラストの説明。体全体が青く、体形はぽっちゃりとしています。大きく口を開けて笑っている青い顔の周りには、円を繋げた赤い綿雲のようなものが取り囲んでいます。目玉は5つあり、時計の11時・12時の位置と、4時・7時・8時にあります。瞳は青いです。赤い綿雲のようなものは分裂した「細胞」を表し、青い体は「清い水」を表しています。広げた両腕の肘の部分から雫が垂れ下がっています。お尻にもひとつ赤い球がくっついています。イラスト、終わり。》
きっと意味がわからなかったことでしょう。このメルマガがきっかけとなり点字図書館を超えて、ミャクミャク説明文論争が起こってくれたらいいなと思っています。余談ながらミャクミャクはおしりが大変可愛く、「ミャクけつ」と呼ばれ一部の間で人気になっているようで、おしりのみの公式グッズもあるほどです。ミャクけつが魅惑的な後姿の説明文も、どなたか作ってくれないものかと密かに願っています。
末筆になりますが、本稿執筆にあたり日本ライトハウス情報文化センターのK様に大変お世話になりました。この場をお借りしまして、深く御礼申し上げます。
12月13日(土曜日)におこなわれるセンターまつりは、外部の方々の出展やご協力をいただいて開催します。今年の企画をご紹介します。
まずは、「オーディオブック」ブースのご紹介から。音声化された書籍を耳で聴いて楽しめる「オーディオブック」は、スキマ時間を活用できる便利なサービスとして話題になっています。私たちが取り扱っている録音図書との違いは、声優やナレーターが情感たっぷりに読んでいること。小説の場合、複数の声優が台詞を読み分けたりしていて、ラジオドラマのように楽しむことができます。
今年の5月にセンターで体験イベント「オーディオブック・サロン」を開催しましたが、とても多くの方にご来場いただきました。都合がつかず参加できなかったという声も寄せられたため、今回は特別ブースを設けて皆様に実際に体験していただこうと思います。出展事業者のAmazon・オトバンクとも、視覚障害者関係のイベントは初出展となります。どのようなブースで皆様をおもてなしするか、業者の方々もいろいろとアイデアを練っているところですので、当日をどうぞ楽しみにお待ちください!
2階の用具機器展では、センスプレーヤーのエクストラ、ルーペや遮光眼鏡の光学堂、拡大読書器やエンジェルビジョンデスクトップリーダーのシステムギアビジョンの3社が出展します。
3階相談室では、神奈川県網膜色素変性症協会によるピア相談があります。悩みを抱えなかなか周りに理解してもらえず困っているなど、ちょっと話してみて心を軽くしてみませんか。相談は予約制のため、直接団体にメールでお申し込みください。10時から14時50分までの枠で、1枠は40分です。メールのタイトルを「川崎アイeyeセンターまつりピア相談申込希望」とし、メール本文に氏名と訪問予定時間を記載の上、以下にお申し込みください。
メールアドレス info-jrpskanagawa@rp-k.com
恒例の日本盲導犬協会による盲導犬体験も、3階でおこないますのでお楽しみに。
それから、11時頃から2つのパン屋さんの出張販売があります。1階ではセルプきたかせのかふぇあんてろーぷ、2階では青丘社のパン工房Andanteです。毎年大人気でどちらも売り切れ次第終了です。早めにお買い求めください。
晴天を祈りつつ、たくさんの企画を用意してお待ちしております。
今号は「ちょっと便利な毎日へ」コーナーをお休みし、センターまつりの案内「もっと楽しい毎日へ」をお届けしました。次号では、センターまつりを表に裏に支えてくださっている川崎市視覚障害者福祉協会とボランティア団体オブリガードの紹介をいたします。
ところで、センターの業務は、図書館部門、用具販売・訓練部門、そして総務部門の3つの部署によって構成されています。どの立場であれ、私たちは情報提供施設の職員として、利用者の皆様にとって希望を感じられる情報とはなんだろうか、その情報をどうすればお一人お一人の心に届けられるのか、考え続けたいと思っています。センターまつりも欲しい情報がお届けできる場となるよう、心をこめて準備を進めてまいります。
夏の暑さを乗り越え、秋の深まりを日に日に感じる季節となりました。お体にお気をつけて、お過ごしください。
メールマガジン『アイeye』 編集委員 澤村実希
発行:川崎市視覚障害者情報文化センター(川崎アイeyeセンター)
住所:郵便番号 210‐0026 川崎市川崎区堤根34番地15
電話:044-222-1611
ファクス :044-222-8105
メールアドレス:kawasaki-icc@kawasaki-icc.jp
公式ウェブサイト:http://www.kawasaki-icc.jp/
メールマガジンは ここまでで終わりです。