川崎アイeyeセンター
メールマガジン『アイeye』

第230号

2025年2月25日 発行
発行責任者 杉山雅章


目次

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1 ニュース&トピックス

(1) 「音声解説付きDVD映画の体験上映会」のご案内

 3月は、アメリカ映画「ギルバート・グレイプ」を上映いたします。

日時
3月22日(土曜日)13時30分から(1時間57分)
定員
46名・予約制(定員を超えた場合、市外の方は抽選となります。)
締め切り
3月7日(金曜日)17時
作品情報
アイオワ州の小さな町エンドーラ。特になにもないこの町から生まれて24年間出たことがない青年ギルバートは、ハンディキャップを抱えた弟アーニーと、身動きが取れないほど太った過食症の母、そして2人の姉妹の面倒を見ながら日々を送っている。家族を守ることに精いっぱいで自分の夢も希望も見失っていたギルバートは、ある日、トレーラーで旅をしながら暮らしている少女ベッキーと出会う。車の故障でしばらく町にとどまることになったベッキーとの交流を通して、ギルバートは自分の人生を見つめ直していく。
監督
ラッセ・ハルストレム
原作・脚本
ピーター・ヘッジズ
出演
ジョニー・デップ、レオナルド・ディカプリオ、ジュリエット・ルイス ほか

2 スタッフルームから/「ひぐまの散歩道」

業務アシスタント ばん

 ここ数年、東北や北海道で熊を目撃したり、どこかの建物の中に熊が入り込んだりするニュースをよく耳にするようになりました。わたしは熊がこわい。なので、数年前から北海道の夫の田舎のお墓参りに行くとき、家にあるだけの鈴を持っていき、林に囲まれた丘の上にある町営の墓地にむかって鈴を鳴らしながら、大声で歌を歌いつつ坂を上ることにしています。そんなわたしに「熊なんて出ないよ」と毎回言う夫。夫の兄弟たちも、まさか、と笑うのが定番になっていました。

 それには夫たちなりの理由があって、夫の実家の町は、昔JRの機関区があったところで、1年365日24時間、50台もの蒸気機関車が火を落とさずに年中ガオガオシューシューガチャンガチャンと音を立てて行き交うような賑やかなところだったそうです。お墓はその駅から歩いて5分ほどのところですから、熊も恐れて寄らなかっただろうと思います。

 でも、いまでは機関区はなくなり、駅にとまる列車の本数も減りました。そして、去年、とうとう熊の目撃情報が。新緑の美しいある日の午前中、お墓の脇から駅(線路)を越えて、町の中心部の住宅密集地(とはいえ閑散としていますが)を抜け、夫の実家のそばを通り過ぎ、道の駅近くで目撃されたそうです。それはまさに、お墓参りに帰ったときの夫とわたしのお散歩道でした。

 夫「やっぱりいたんだね」
 さて、今年のお墓参り、どうしよう…。


3 本棚を探して/「私の本棚から」

 センター長の杉山です。今回は、職員の一人として、私からおすすめ本をご紹介します。多少ネタバレ的な紹介になっていないか心配ですが、新たな世界への出会いになれば幸いです。

■『精霊の守り人』
 上橋 菜穂子 作/二木 真希子 絵
 点字4巻 デイジー7時間26分

コメント:児童書ですが、「日本人でこれだけのファンタジーを書ける人がいたのか!」と感動した本です。ハリー・ポッターが西洋的なファンタジーとすれば、この本はまさに日本的。ドラマや映画にもなっていますが、本で読まないと、その独特の感性は伝わってきません。この守り人シリーズは全13巻で、その第1巻がこちらです。ある俳優さんは読後の感想を「この作品は、きっとあなたの人生のおおいなる指針となるはずだ」と言っています。国内で数々の賞を受賞しています。

■『イーロン・マスク(上・下)』
 ウォルター・アイザックソン 著/井口 耕二 訳
 点字各6巻 デイジー上巻14時間36分・下巻14時間14分

コメント:オンライン決済サービス「PayPal」の共同創業者であり、革新的な技術でテスラやスペースXなどの幅広い分野で事業を展開するイーロン・マスク。そんな実業家がトランプ政権下で政府効率化省を率い、一部の政府機関の廃止を提案したり、機密性の高い政府情報にアクセスしたり、毎日のようにニュースを賑わせています。この男はいったいどんな思想を持ち、何をしたいのでしょうか。あんな要職につけて本当に大丈夫?そんな疑問や懸念を抱く方々に必読の書です。

■『モモ 時間どろぼうと、ぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子のふしぎな物語』
 ミヒャエル・エンデ 作/大島 かおり 訳
 点字6巻 デイジー10時間27分

コメント:とても有名な児童文学ですが、私は最近読み、とても感動しました。不思議な少女モモが、時間どろぼうと呼ばれる灰色の男たちと戦い、人々から奪われた時間を取り戻す冒険を描いています。とかく時間に追われる現代人にとって、「何が大切なのか」を考え直させてくれます。児童書ではありますが、その深い哲学的な内容は大人の私たちにも強く訴えかけます。


4 あなたのおすすめ、きかせてください/「おすすめラジオ番組」投稿編

 先月25日号で呼びかけた「おすすめラジオ番組」。皆様から早速投稿いただきましたので、ご紹介します。放送時間帯順に掲載し、時刻は24時間表記です。

■Uさん

「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月曜日から金曜日、6時30分から8時30分)と寺島尚正の「おはよう寺ちゃん」(文化放送、月曜日から金曜日、5時から9時)が面白いです。どちらもニュースや時事問題を取り上げていますが、解説がキャスターによって異なり、保守的に捉えた解説や、革新的な切り口で解説しているので比較するのも楽しいです。また、株をやっているのでラジオNIKKEIの株式情報を聞いています。

■「奥州人の団塊世代」さん

今回のラジオ番組の募集について、すぐに思い浮かべたのは、1952年のNHKの「君の名は」というラジオ番組でした。当時私は4歳児でしたので、全く知らないことでしたが、大人になってから聞いたところによると、その当時には、ラジオでその番組が始まると女湯が空っぽになるとか。数年前に、リンクポケットでデイジー図書を聞きましたが、なるほど、女性の方々が夢中になるのも無理がないなぁと思いました。さて、本題ですが、私が毎日のように聞いているラジオ番組は、ニッポン放送の「ザ・ラジオショー」です。マイニュースのradikoで聞いています。放送時間は13時から15時30分(土曜日は15時まで)で、月曜日から木曜日はお笑いのナイツ、金曜日は中川家、そして土曜日はサンドウィッチマンがパーソナリティーを務めております。3組の方々は色々な人たちをゲストにお招きして、いつも大変面白いお話をしております。

■「幸区まどちゃん」さん

毎週金曜日21時5分からのNHKラジオ第1「高橋源一郎の飛ぶ教室」です。前半は源一郎センセイおすすめの本を1冊紹介してくれます。そして後半は毎回色々な分野のゲストが登場して、センセイと語り合います。月に一度は詩人の伊藤比呂美さんの「比呂美庵」。寄せられたお悩みに源一郎センセイと答えてくれます。聞き逃し配信をお昼休みに楽しみに聞いています。

■Fさん

私のおすすめは「NHKジャーナル」です。NHKラジオ第1、毎週月曜日から金曜日の22時から22時55分。ニュース、スポーツ、天気予報など他のニュース番組より細かくわかりやすい放送内容です。

■編集委員・浦野より

皆様、投稿ありがとうございました。全部聴いたら、朝から夜までラジオづけ。ワクワクしますね。私からもおすすめを。TBSラジオ「武田砂鉄のプレ金ナイト」です。毎週金曜日の 22時から23時30分放送で、砂鉄さんのオープニングトークが大好きです。ゲストコーナーや国会を中心としたニュースコーナーもありますよ。


5 編集後記

 2月1日(土曜日)、ラゾーナ川崎プラザソルで上演された音声ガイド付きの演劇「メモリーがいっぱい」に行ってきました。婚約者のお父さんがロボット!奇抜な設定ですが、笑って泣ける物語でした。ラゾーナ川崎プラザソルでは、音声ガイド付きの演劇を毎年上演しているそうですよ。
 ところで、3月8日(土曜日)に行われる「触察イベント+小説の中の形を楽しむ会」は残席わずかとなりました。お申し込みはお早めに。前半は、触ることで得られる情報の面白さを鶴見大学の元木章博教授にたっぷり解説していただきます。後半の「小説の中の形を楽しむ会」では、皆様と一緒に綾見洋介著『その旅お供します』を楽しみます。厳島神社の大鳥居模型と触地図のプレゼントもありますよ。

メールマガジン『アイeye』 編集委員 浦野盛光


発行:川崎市視覚障害者情報文化センター(川崎アイeyeセンター)
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