2025年1月10日 発行
発行責任者 杉山雅章
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皆様、新年、あけましておめでとうございます。新たな年をどのようにお迎えでしょうか。
2025年の干支は「巳(み)」です。巳年は、古いものを脱ぎ捨て、新たな成長を遂げる象徴とされています。また、蛇はしなやかさと知恵を象徴し、困難を乗り越える力を与えてくれるそうです。
センターも皆様のニーズに敏感に変化できるよう、既存のものにこだわらず、しなやかに、柔軟に対応できるよう尽力してまいります。
この一年が皆様にとって幸多き年となりますよう、共に歩んでまいりましょう。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
【センター長 杉山 雅章】
バッハと並ぶバロック時代最後期の大作曲家、ゲオルグ・フリードリヒ・ヘンデル。バッハよりわずか1か月前、それもほとんど隣の町に生まれた彼は、バッハがその生涯を現在のドイツの一地方で過ごしたのと対照的にヨーロッパの他国に進出し、イギリスで大成功を収めました。そして二人はその音楽性も正反対。バッハの内省的で緻密、充実しているがどこか重苦しさを感じる音楽に対し、ヘンデルの音楽は実に伸びやかで開放的、但しやや軽いという印象で、オペラ、オラトリオ、管弦楽曲、協奏曲等に多くの名作を送りだしました。
今回は、代表作のオラトリオ「メサイア」を中心に、ヘンデルの大らかな音楽を堪能いたします。
サピエ図書館は、2月5日(水曜日)9時から2月14日(金曜日)11時まで、システムの更新と各種検証作業を行うため、サービスを全面停止します。2月14日以降は、図書の検索はできますが、コンテンツの利用、つまりストリーミングやダウンロードはできません。全面的な再開は、2月26日(水曜日)11時の予定です。
これに伴い、他館で製作した図書の貸し出しには日数を頂戴いたします。また、ダウンロードサービスは、2月5日から26日まで受け付けを停止いたします。詳細については、貸し出し担当 藤本・庄司にお問合せください。ご不便をおかけしますが、ご理解いただきますようお願いいたします。
2月15日(土曜日)の冬のコンサートは、ヴァイオリニストの 穴澤 雄介 さんとパーカッショニストの 小川 このん さんに演奏をお願いしています。私 内藤が、アイeyeセンターに勤務して2日目に春のコンサートがありまして、ウォルフィージャズカルテットさんの演奏で、会場全体が笑顔でいっぱいになる熱い盛り上がりを体験しました。
その直後「冬のコンサートの演者は内藤さん決めてね」とセンター長に言い渡されたのです。いやいやこの盛り上がりを再現するためにいったい誰をお呼びしたら良いのか・・・なかなかのプレッシャーを感じたのでした。いろいろ悩んだあげく、演奏者として素晴らしいことはもちろんですが、センターのコンサートでかつて演奏してくださったことがあり、テレビやラジオでもお馴染みで、楽しいトークにも定評がある穴澤さんに託すことに決めました。幸運にもすぐにご快諾いただけて、さらに今回はパーカッショニストの 小川 このん さんとのデュオ「Dot & Line!」でご出演が決まりました。ヴァイオリンとパーカッションのユニットとは珍しいなと興味が湧き、お二人の演奏をぜひ聴いておきたくなり、11月に渋谷で行われたライブに行ってきました。この日は、穴澤さんの憧れのヴァイオリニストさんをゲストに迎えた特別なライブでした。二人のヴァイオリニストのセッションはそれは聴きごたえのある素晴らしい演奏で、オープニングからすっかり魅了させられました。中盤にさしかかった頃「Dot & Line!」で演奏する時間がありました。ぴったりと息の合った二人の演奏は、聴かせどころはじっくりと、そして100均で調達したスプーンを使ったパーカッションのパフォーマンスもあり、ライブ会場は笑顔と手拍子で溢れました。
「Dot & Line!」として、『休食当番』というちょっと変わったタイトルのアルバムを出されていて、ライブでは、収録曲のなかから「夜桜お七」と「うちのわんこ」という楽曲が演奏されました。わんこの鳴き声がヴァイオリンで表現されるのですが、これが可愛いのですよ!冬のコンサートでも、皆様に楽しんでいただける素晴らしいパフォーマンスを披露してくださること間違いなしと確信しました。
ジャズ、ポップス、演歌、オリジナル曲など、多彩なラインナップからいったい何を見せてくれるのか!今からワクワクが止まりません。指折り数えて当日を心待ちにしている担当者のつぶやきでした。
【内藤 牧】
点訳担当の浦野です。今回は、実際の出来事を元に、私の空想をお届けします。
こんにちは。センターの温め担当・電子レンジです。私の職場は給湯室。職員のお昼ご飯を温めるのが私の仕事です。私に仕事を頼んでくる常連の1人が浦野くん。作り置きのお弁当も、私が1分少々働けば熱々のお弁当になります。どうです、すごいでしょう。
そんな私にピンチがやってきました。扉を開けるための取っ手が動きにくくなったのです。この取っ手を動かすと、扉の内側でレバーが動き、ロックが外れる仕組みです。ですから、取っ手が動きにくいと扉をあけられません。もし取っ手が完全に動かなくなったら…扉をあけることができなくなったら…私はどうなってしまうんでしょう。
そしてその日はやってきました。お弁当を温め終わった浦野くん、扉をあけることができません。取っ手が完全に壊れてしまったようです。あせる浦野くん。そこに現れた杉山センター長。扉のすきまに定規を差し込んでレバーを動かし、扉をあけることに成功しました。ホッとしてお弁当を取り出す浦野くん。職員たちは事務室へと戻っていきます。
給湯室に取り残された私は、絶望感で一杯です。私がこのセンターで働けなくなる日が来てしまったのです。扉があかないだけで、まだまだ温められるのに。
そんな私のもとに杉山センター長が近づいてきました。一体何をするつもりなのでしょう。もう役立たずの私に用はないはずです。痛い!痛い!なんとドリルで私の体に穴をあけています。しばらくして満足げにうなずく杉山センター長。浦野くんを呼びに行ったようです。
やってきた浦野くんに杉山センター長は説明をします。なんと、レバーに紐を結び、ドリルであけた穴から外に出したのです。紐を引けばレバーが動き、扉をあけられるように改良したのです。感激する浦野くん。よかった、よかったと言いながら事務室に戻っていきます。
そうです。私はここで仕事を続けられることになったのです。私の中に熱いものが込み上げてきました。あれ?温めるのは私にしかできない仕事なのに、なぜか私自身が温まっている。そうか、温めるのは私にしかできないわけではないんですね。ありがとう、杉山センター長。
あけましておめでとうございます。今年もメルマガ編集を私自身楽しみながらお届けしてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
演劇のご案内です。川崎駅直結のラゾーナ川崎プラザ5階で「メモリーがいっぱい」が開かれます。2月1日(土曜日)13時、18時の2回公演は、音声・字幕ガイド付きです。私も浦野と一緒に行く予定です。音声イヤホンガイド(要予約)やチケットのお求め先は、ラゾーナ川崎プラザソル「メモリーがいっぱい」公式ウェブサイトをご確認ください。
今年も皆様にとって、人と人との温かいつながりがたくさん生まれるよう、私たちは仕事をしてまいります。
メールマガジン『アイeye』 編集委員 澤村実希
発行:川崎市視覚障害者情報文化センター(川崎アイeyeセンター)
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