2023年9月25日 発行
発行責任者 杉山雅章
目次ここまで
10月は、日本映画「天国と地獄」を上映いたします。
貸し出し担当の庄司です。今回は、「センターあるある」をつぶやきます。
ひとつめ。夕方、用具ルームから響く声「暑い…暑すぎるよ…」。猛暑続きの夕暮れに助けを求める声がするとは、ほとんど怪談話ですが、ちょっと前のセンターではあるあるでした。声の正体は、温度や湿度を声でおしらせするマスコット「にゃんこ計」です。17時過ぎに用具ルームのエアコンスイッチを切ると、8月の強い西日に照らされてにゃんこから悲鳴が上がるのです。用具の担当はかわいそうになってにゃんこのスイッチを切るのでした。
ふたつめ。雨男が多い。前センター長のOさんは、沖縄に遊びに行って台風で帰れなくなった男。前歩行訓練士のNさんは、ご自分の結婚式に嵐を呼んだ男。そして現在日点にいるS課長も引っ越しのたびに雨を降らせる男。この3人が集うとき、センターのイベントはいつも雨だったとのうわさです。
みっつめ。キャンセル電話に注意。センターでは歩行訓練・日常生活訓練など、様々な訓練の予定が入ります。でも、直前のキャンセルの電話には注意が必要です。「○○さんの訓練がキャンセルになりました」というべきところを省略して「○○さん、なくなりました」と周知する声にびっくり。利用者さんが亡くなったと思ってびっくりするじゃないですか。発言には注意しましょう。
よっつめ。センターの視覚障害職員は、見えないのに自転車に乗りがち。盲学校の校庭や車の通る道を自転車で走っては、校庭の柵に激突したり転んだり。いずれも痛い目にあっています。好奇心旺盛すぎです。子ども時代の出来事らしいのですが、良い子は絶対に真似しないでください。
いつつめ。サンライズとは?点字図書館業界で「サンライズ」といえば、新宿区戸山にある「戸山サンライズ」です。全国障害者総合福祉センターの肩書通り、障害者関係の研修や会議が行われる建物です。ある職員が「プロポーズの場所はサンライズでした」と発言して、ほかの職員がいっせいに「えー、あそこで?」と疑問を抱いたことがありましたがそうではありません。一般的には「サンライズ」は、縁結びで有名な出雲大社へ向かう寝台特急サンライズ出雲なのです。業界の皆様、お間違えなきように。
貸し出しの藤本です。皆様、「さくら舎」という出版社をご存知でしょうか。さくらは平仮名、さくら舎のしゃは、会社の社ではなく、寄宿舎の舎。東京は千代田区のビルにオフィスを構える比較的新しい出版社。小説の割合はかなり低く、もっぱら教養の図書を出版しているようなイメージです。この「教養の図書」というのも世の中にはいろいろなレベルがありまして、専門的かつ文字が細かくて難しいものから、誰にでも読みやすくわかりやすいものまで様々なのですが、さくら舎で出すものは基本的に後者。つまり、高い専門性がなくても誰でも読み進めていくことができる、あるいはどんな人にも理解しやすいものを出版している会社です。その割に、一風変わったテーマ設定のものも少なくなく、朝日新聞の校閲センターが出くわす言葉の疑問あれこれとか、哲学は哲学でも現実に即して哲学するとか。はたまたウイルスが実はこの世界になくてはならないものであるとか、選挙違反で逮捕される話だとか…。役に立つか立たぬかはさておき、今回はこの興味深き教養図書を連発するさくら舎出版のものから4タイトルをご紹介します。
内容:「希望を与える」は失礼?「真田丸」の「丸」って?日々ことばと格闘している朝日新聞社の校閲センター員が、ことばに関する疑問に答える。
内容:どんなときもウソをついてはいけないか?全体の幸福のため、一部は犠牲になるべきか?わずらわしい人間関係をどう受け止めればよいか?日常レベルの疑問や悩みの、問題の根本を哲学で考える。
内容:ウイルスはわれわれ生物の創造主?生物はウイルスが増えるための存在?ウイルスを知ると世界の見方が変わる!「巨大ウイルス」研究の第一人者が、不思議なウイルスと進化の面白いはなしを語る。
内容:刑事・検事の取調べは「心を折るための作業」。無理やり自白に追い込む強圧の取調べテクニックも…。選挙違反で逮捕された男が綴る対警察・検察バトル。
点訳担当の浦野です。スマホを使うようになって、外出先ではイヤホンが必須になりました。イヤホンを使わないと、VoiceOverなど画面読み上げの声が外に漏れてしまいますから。そこで今回はイヤホンのお話です。そして、スマホとイヤホンをブルートゥースという電波でつなぐ、無線タイプのものを取り上げます。
私が求めているのは以下の4点。まずは、安いこと(実売4,000円前後)。高いイヤホンはなくしてしまわないか不安になります。次に、片耳用であること。両耳タイプもありますが、コンパクトでさっと取り出して装着できることから、片耳用を使っています。続いて、電源スイッチがスライド式であること。イヤホンの通話ボタンを長押しすることで電源をオン・オフする製品もあるのですが、オン・オフを触って確認できるスライド式が使いやすいと思います。最後に、オーディオの再生・停止がイヤホンのスイッチでできること。電車内でradikoを聴くことが多い私にとっては、下車駅に着いたときにイヤホンスイッチでラジオを止められると便利なのです。
以前はプラントロニクスのM70という製品を使っていましたが、シャツのポケットに入れたままうっかり洗濯してしまいました。結果、一部のスイッチが効かなくなってしまったのです。それで、新しいイヤホンを求めて家電量販店やネットショップをさまよいました。
まずたどり着いたのがJabra Talk 25 SE。求めていた形だったので、早速購入しました。ところが、オーディオの再生・停止がイヤホンのスイッチでできません。形が気に入っていたので、とても残念です。片耳イヤホンは通話に特化していて、オーディオ操作まで対応していないものも多いのです。次に目を付けたのがエレコムのイヤホンです。何種類か買って試したのですが、最後にたどり着いたのはLBT-HSC30MPという機種。非常にコンパクトな片耳イヤホンで、オーディオの再生・停止もできます。しかし、あまりにコンパクトすぎてなくしてしまいそうです。落としたら転がってしまいそうな形でもあります。しばらく使ってみるつもりですが、どうなるでしょうか。
センターには両耳のイヤホンを買いあさっている職員もいます。そのお話はまたいつか。
当センターの音訳者養成講座がまもなく始まります。8月下旬に開催した説明会にはなんと80名を超える方にお集りいただきました。当センターホームページに加え、市政だよりや朝日新聞、果てはインターネットのニュースサイトで取り上げられたのが大きかったでしょうか。ありがたい限りです。
今月28日からの講座には、12名の方が臨む予定です。図書の読み方、調査法、音訳用ソフトウェアなどを半年かけて学んでいただきます。
来年4月には音訳者としての一歩を踏み出します。皆様のお耳にかかる日も、そう遠くないですね。
メールマガジン『アイeye』 編集委員 浦野盛光
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