川崎アイeyeセンター
メールマガジン『アイeye』

第180号

2023年1月25日 発行
発行責任者 杉山雅章


目次

目次ここまで


1 ニュース&トピックス

(1) 「音声解説付きDVD映画の体験上映会」のご案内

 2月は、イギリス・ドイツ・アメリカの共同映画「マンマ・ミーア!」を上映いたします。

日時
2月24日(金曜日)・25日(土曜日)13時30分から(1時間49分)
申し込み締め切り
2月10日(金曜日)
作品情報
ギリシャ・エーゲ海の島にあるホテルを切り盛りするオーナーの女性・ドナと、結婚式を間近に控えた娘のソフィ。ヴァージン・ロードを父親と歩きたいと願うソフィは、自分の父親候補が3人いることに気付き、その3人の男性にひそかに招待状を送っていた。ABBAのヒットナンバーで綴るロマンティック・コメディ・ミュージカル映画。
監督
フィリダ・ロイド
出演
アマンダ・セイフライド、メリル・ストリープ ほか

(2) 締め切り迫る!「かわさき冬のコンサート」

 申し込み締め切りは2月3日(金曜日)17時です。ご希望の方はお忘れなく。

日時
2月18日(土曜日)13時開場 13時30分開演(15時30分終演予定)
出演
リトルクラシック in Kawasaki
会場
ふれあいプラザかわさき 2階ホール
参加費
無料
定員
70名。予約制(全席指定)

2 スタッフルームから/「谷根千のそばには花が咲く」

 音訳担当の橋口です。年があけて日が経ちますが、正月気分が抜けません。皆様はどんな年末年始をお過ごしになりましたか?私はといえば、年末に根津に足を運び、そばを食べてきました。そばよりもうどん派で、かつ性根がねじ曲がった私が、しかるべき時にしかるべきものを口にするのはとても珍しいことです。

 根津と聞くと、どんな印象がありますか。谷中・根津・千駄木界隈を「谷根千」と呼びますが、下町情緒あふれる街並みがとても魅力的で、昔ながらのおいしいそば屋さんが点在しています。日本酒が充実している店もあり、酒好きの私には嬉しい限り。ちなみに注文したそばが出来上がるまでに、天ぷらとかをつまみに飲む酒を「蕎麦前」と呼ぶらしいです。最高やん!

 さて、根津に出向いた理由ですが、久し振りに「花巻そば」を食べたいと思ったからでした。花巻と聞くと岩手が浮かびますが、花巻そばの発祥は江戸。当時はアサクサノリを「花」と呼んだようで、熱いかけそばにのりを散らして味わったことから、花巻そばという名前がついたようです。汁でのりがほぐれ、そばにからむとともに、磯の香りを漂わせてくれるので、なんともいえない奥深い味わいが生まれます。粋な和装の若旦那がそば屋に立ち寄り、「花巻、ひとつ」とさらりと注文すれば、周りのご婦人方から黄色い声が上がりそうな、そんな大人の色香が似合う一品です。店によっては蓋をしたまま提供されることがありますので、その際は蓋をとって、まずは広がる香りを堪能してください。その後に、わさびを添えていただきましょう。かつては江戸庶民を楽しませた味覚ですが、歳月の流れに関係なく、どこか懐かしい気持ちにさせてくれるはずです。

 お腹を満たしたら、湯島天神まで散歩するのもよいかもしれません。こちらでは合格を祈願する学生たちの頭上で、梅のつぼみが綻んでいることでしょう。谷根千に咲くさまざまな花、どうぞお楽しみください。


3 本棚を探して/「芥川賞と直木賞が決定しました」

 1月19日、今年度第2回目の芥川賞と直木賞が発表されました。今回はなんと2作品ずつの受賞です。
 早速、受賞作をご紹介いたします。

第168回 芥川賞受賞作

■『荒地の家族』
 佐藤 厚志 著

内容:あの災厄から十年余り、男はその地を彷徨いつづけた。40歳の植木職人は、あの災厄の2年後に妻を病気で喪い、仕事道具もさらわれ苦しい日々を過ごす。誰もが何かを失い、元の生活には決して戻らない。仙台在住の書店員作家が、止むことのない渇きと痛みを描く。

■『この世の喜びよ』
 井戸川 射子 著

内容:幼い娘たちとよく一緒に過ごしたショッピングセンター。喪服売り場で働く“あなた”は、フードコートの常連の少女と知り合う。かつての子育ての日々を思い出す女性を描く表題作など全3編を収録した小説集。

第168回 直木賞受賞作

■『地図と拳』
 小川 哲 著

内容:ひとつの都市が現われ、そして消えた。日露戦争前夜から第2次大戦までの半世紀、満洲の名もない都市で知略と殺戮が繰り広げられていた。日本SF界の新星が放つ歴史空想巨編。

■『しろがねの葉』
 千早 茜 著

内容:戦国末期、採掘最盛期を迎える石見銀山。天才山師に拾われた少女ウメは、銀山の知識と鉱脈のありかを授けられ、女だてらに坑道で働く。渦巻く欲望と死に抗って生きる女の生涯を描く。

 点字・デイジーとも完成していない作品が多いですが、ご予約を受け付けます。
 今年もたくさんの図書をご一緒に楽しんでいきましょう。皆様のご希望をお待ちしております。【庄司】


4 生活お役立ちメモ「ご存じですか?点字図書等購入費助成事業」

 川崎市の独自事業として、「点字図書等購入費助成事業」があります。「点字図書等」とありますが、録音図書も対象です。今回はこの制度についてご紹介します。

1. どんな人が対象になるの?

 川崎市内に住所があり、かつ1年以上居住している方で、身体障害者手帳1級から4級までの視覚障害者です。

2. 何が購入できるの?

 点字雑誌、録音雑誌、録音図書が対象です。視覚障害者用に製作されたものが対象ですので、一般に流通しているオーディオブック、落語のCDなどは対象になりません。
 購入予定のものが対象かどうかなど、御不明な点は障害福祉課までお問い合わせください。
 なお、雑誌以外の点字図書については、日常生活用具給付の対象となるので、この制度の対象ではありません。

3. いくらまで助成されるの?

 助成金の限度額は、1年間に6万円までです。この場合の1年間は4月から翌年3月まで、つまり1年度を指します。
 日常生活用具給付では原則1割の自己負担が発生しますが、本事業での自己負担はありません。
 ただし、限度額を超える分や助成対象図書以外のものを購入された分は自己負担となります。

4. どうしたら助成を受けられるの?

 この制度を利用するには受給資格の認定申請が必要です。認定申請より前に図書等を購入しないように注意してください。
 詳細は以下までお問い合わせください。

お問い合わせ先
川崎市健康福祉局障害福祉課
電話番号:044-200-2653

5 「こんにちは、オブリガードです」/「アンダンテ」

 「オブリガード」は川崎市視覚障害者ボランティア連絡会の愛称です。このコーナーは、「オブリガード」に所属する各グループが自ら活動を紹介するコーナーです。8回目は「アンダンテ」から原稿を寄せていただきました。グループへの問い合わせや連絡を希望される方は、当センターまでご相談ください。

アンダンテより

 こんにちは。楽譜点訳・アンダンテです。
 楽譜の点訳はあまり一般的ではないので、初めて聞いたという方もいらっしゃるのでは?

 楽譜の点訳では、音符や音楽記号を表すための独自の点訳表記法があります。でも使用する点字は、一般と同じ一マス6点の点字です。
 五線譜は図として表されますが、点字では楽譜点字を使って文字のように表記していきます。

 アンダンテは初心者の集まりで、ただ今勉強中です。プロの方が使うような難しい楽譜の点訳は残念ながらできません。
 ですが、小中学校の音楽の教科書や初級・中級程度のピアノ曲ならば点訳できます。点訳には1曲なら1、2か月、1冊では半年程度かかると思います。
 点訳ご希望の曲がありましたら、ご連絡下さい。可能なかぎり点訳させていただきます。

 現在、川崎市中部身体障害者福祉会館で、木曜日午前に月2回程度集まり勉強しています。
 興味のある方、遊びにいらしてください。


6 編集後記

 今回は点字図書等購入費助成事業について取り上げました。この制度を利用すれば、点字版・音声版の「点字毎日」が助成されます。また、株式会社ラビットが発行する録音教材も対象になるでしょう。これはパソコンソフトウェアやスマートホンの使い方を実践的に解説したもので、人気のあるシリーズです。興味を持たれた方、お問合せください。
 今年も25日号は図書情報を中心にお届けしてまいります。

メールマガジン『アイeye』 編集委員 浦野盛光


発行:川崎市視覚障害者情報文化センター(川崎アイeyeセンター)
住所:郵便番号 210‐0026  川崎市川崎区堤根34番地15
電話:044-222-1611
ファクス :044-222-8105
メールアドレス:kawasaki-icc@kawasaki-icc.jp
公式ウェブサイト:http://www.kawasaki-icc.jp/


メールマガジンは ここまでで終わりです。


メールマガジンのバックナンバー 一覧に戻る

トップページに戻る