2021年12月25日(土曜日)発行
発行責任者 杉山雅章
目次ここまで
国会図書館配信のSPレコードの音源をお楽しみいただく特別企画「れきおんクラブ」の第32回は、「1950年代のキングレコード」。1931年、講談社の音楽部門としてスタートし、1951年にキングレコードとして創業。90年の歴史を誇るレコード会社の歌謡曲全盛時代を数々の名曲で振り返ります。三橋美智也、春日八郎、江利チエミなど時代を彩るスターたちの歌声をお楽しみください。
読書会は、一つの作品を各自で読み、作品の感想などを話し合うイベントです。どなたでも楽しんでいただける催しですので、視覚障害当事者の方だけでなく、関係者・ご家族の方も、ご予約の上お気軽にご参加ください。今回は、小川糸著『とわの庭』の感想を語り合います。
点字図書の貸し出しをご希望の方は、お申し出ください。デイジー図書は配布用もあります。川崎市外の視覚障害の方にもお送りします。皆様のご参加をお待ちしています。
ロービジョン・ブラインド川柳コンクール(主催:株式会社三城)は、視覚障害への理解と啓発を行うことを目的に、視覚障害にちなんだ川柳を募集しています。今年はパラリンピックでの視覚障害選手の活躍や、ドラマ「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~」など、これまで以上に視覚障害者が注目された年かもしれません。
見えにくさを感じている方部門(視覚・色覚に障害のある当事者の方)、メディカル・トレーナー部門(医師・看護師・視能訓練士・歩行訓練士・その他訓練施設等で働く方)、サポーター部門(家族、友人、職場の方、誘導ガイド、ヘルパー、商品開発、販売者などの支援者または一般の方)、3つの部門からどなたでも応募可能です。たくさんのご応募をお待ちしています。
貸し出しの庄司です。私が小さい頃通っていたのは、カトリック系の保育園でした。クリスマスになると一番年長のクラスがイエス様の降誕劇を行うことになっていました。ストーリーはこんな感じです。身重のマリア様とヨゼフ様がベツレヘムに着くと、宿が満杯。しかたなく馬小屋に泊まります。その夜イエス様がお生まれになります。神の子が生まれたことを、天使たちが荒れ野の羊飼いたちに知らせ、東方の三博士が貢物を持って馬小屋を訪ね祝福します。さて、当時6歳の私は天使の役で劇に参加しました。何かセリフがあったことを覚えています。
時は流れ、子どもたちを家の近くの保育園に入れたのですが、そこはプロテスタントの保育園で、やっぱりイエス様降誕劇がありました。保育園児たちは字が読めないので、台本などはあろうはずもなく、先生がすべて口伝えで教えてくれます。セリフ、動き、讃美歌。しかも全員参加です。30分ほどの劇だったと思いますが、すごく感動しました。なにせ、この保育園に入園した時にはおむつをした赤ちゃんだったのです。あの赤ちゃんが、立って、歩き、言葉を発し、聖書の長い言葉を延々としゃべり、歌まで歌っちゃうのです。自分の子も、ほかのお子さんも、すごく成長したんだということを実感しました。
下の子の時は、一度経験していることもあり、余裕で劇を見ていました。先ほど、降誕劇は全員参加と言いましたが、30人全員に違う役を与えると話が複雑になるので、同じ役を数名が一緒に行うスタイルでした。つまり、マリア様が3人、ヨゼフ様も3人。同じ役の3人は一緒に同じセリフを言うのです。さあ、手をつないで入場!という時に、あれ?マリア様がひとりいない。前から順番に手をつなぐといつものペアじゃない。実はこの日、風邪をひいてマリア様が一人お休みしていたのでした。マリアをめぐるヨゼフの争い。A子ちゃんは僕のマリア様だよ!知らんぷりのヨゼフB。なんとか手をつなぎたいヨゼフC。焦る親たち。しかしA子ちゃんは両方の手で、二人のヨゼフの手をつないでくれたのでした。マリア様は慈悲深い。クリスマスになるといつもこの光景を思い出します。ちなみにうちの子どもたちはどちらも博士の役でした。皆様も楽しいクリスマスをお過ごしください。
こんにちは。主にパソコンやiPhoneの訓練を担当している高木です。訓練を担当するようになって半年が経ちました。緊急事態宣言が明けて、たくさんの相談をいただくようになり、私も何人かの方のスマホやパソコンの訓練・相談を担当させていただいています。
訓練の中で、それぞれの方の「できた!」という瞬間を一緒に味わえるのが、本当に嬉しいなと日々感じています。
ある方は、iPhoneでLINEが使えるようになり、家族のグループLINEに自分も入れてもらうことができた!と嬉しそうに話してくださいました。また別の方は、メールの削除がサクサクできるようになって楽になった、と伝えてくださいました。簡単な操作と音声入力機能を駆使してケータイでメモが取れるようになり、早速活用してくださる方もいました。
スマホやパソコンは最初の「慣れるまで」が大変で、ときには投げ出したくなることもあると思います。でもそれを乗り越えたときに、できることが増え、楽しみが増え、世界が広がると思って、乗り越えてもらえたら嬉しいです。
皆様の「できた!」をこれからもたくさんご一緒できることが楽しみです。
元編集委員の橋口です。一年ほどメルマガの編集に関わってきましたが、今年の中頃くらいから後任者に託し、現場からは退いていました。「挨拶もなしで、フェードアウトするものじゃない」と後任者こと、センターの二代目おかん澤村に諭され、締め切り当日に亀の歩みのごとき速度で原稿を書く私です(ちなみに、初代おかんは日本点字図書館に異動したM・I課長です)。
現在は録音図書担当、裏方として働いています。皆様と接する機会は減るかもしれませんが、「黒子であれ」と胸に刻む音訳者たちにならい、黒子の真似事をしている私です。
歌舞伎の黒子とは、役者と息を合わせる必要があることから、弟子が務めることが多いようです。さぞ、頼りになる存在なのでしょう。早く真似事から抜け出し、一人前の黒子となるよう頑張りたいと思います。
さて、センターには私のほかにも、黒子が数名います。伴・斉藤・大森、センターを陰で支える三本柱です。たまにメルマガに登場する、彼女たちとの再会も楽しみにしていてください。
以上、本年もメルマガをご愛読いただき…と締めたいところですが、その役は澤村に譲りたいと思います。黒子は前に出るものじゃありません (笑)。
2021年も1週間となりました。センターは年内は明日26日まで、年初は4日からです。心残りだった前編集委員橋口の挨拶も今号で紹介できました。2021年をふりかえると、コロナ禍であってもセンター職員は健康管理に努め、おかげさまで多くの利用者の皆様と出会うことができました。私たちの方こそ励まされ、支えていただいていると思っています。
来たる2022年も、たくさんの方々とお会いできますように。
メールマガジン『アイeye』 編集委員 澤村実希
発行:川崎市視覚障害者情報文化センター(川崎アイeyeセンター)
住所:郵便番号 210‐0026 川崎市川崎区堤根34番地15
電話:044-222-1611
ファクス :044-222-8105
メールアドレス:kawasaki-icc@kawasaki-icc.jp
公式ウェブサイト:http://www.kawasaki-icc.jp/
メールマガジンは ここまでで終わりです。