2021年5月11日(火曜日)発行
発行責任者 杉山雅章
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読書会は、お題の本を各自で事前に読んでいただき、感想などを話し合うイベントです。いろいろな感想に触れることができ、個人で読んだ時には気づかなかった視点から作品を楽しむことができます。どなたでもご参加いただける催しですので、視覚障害当事者の方だけでなく、ご家族など関係者の方、ボランティアやガイドヘルパー、点訳・音訳に従事されている方、市外にお住まいの方も、どうぞお気軽にご参加ください。
さて、今回は4月14日に発表されたばかりの今年の本屋大賞、その第1位を受賞した、町田そのこ著『52ヘルツのクジラたち』の感想を語り合います。デイジー版をセンターが製作したこともあり、私たちもとても楽しみにしています。
お喋りに花を咲かせつつ、話題作の新たな魅力を一緒に発見してみませんか?
本作は「ぶっくがいど」2021年4月号のデイジー版巻末に収録されているほか、デイジー版・点字版での貸し出しも行っています。ご希望の方は、貸し出し担当までご連絡ください。
桜舞い散る4月1日、盲人図書館跡地に川崎市総合福祉センター「ふくふく」が開所しました。8階建ての施設で、川崎市と社会福祉法人などが共同で運営する「地域リハビリテーション」施設です。病気や障害があっても、住み慣れた地域で暮らし続けられるようにするため、身体的な訓練にとどまらず、食事や掃除、就労など利用者の生活全体を支えていくことを目的としています。
この「ふくふく」の2階には、総合リハビリテーション推進センターがあります。言語聴覚士が在籍し、聞こえに関する相談や補聴器の修理などに対応しているとのことですので、日常生活でお困りの方はぜひこの機会に相談してみてはいかがでしょうか。足を運ぶ前に、まずは下記窓口にお問い合わせください。
新型コロナウイルスの影響により売り上げが大幅に減少している飲食店・生活関連サービスなどの消費を促すため、昨年に引き続き「川崎じもと応援券」を1冊10,000円(1,000円券×12枚、2,000円分のプレミアム付き)で販売します。
対象は、市内在住・在勤・在学の方。市内の中小企業・小規模事業者および個人事業主が営む店舗などでご利用いただけます(※センター近辺のコンビニでも利用できますよ!)。
購入をご希望の方は、川崎じもと応援券のホームページ、または郵便はがきでお申し込みください。詳しくは、コールセンターまでどうぞ。
事務担当の金子です。皆様いかがお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。
ぶっくがいどやメールマガジンでもお知らせをしているように、センターでは定期的に各種イベントを開催し、ご興味のある皆様にお楽しみいただいております。コロナ禍以前と同等に行なうのは難しいことも多々ありますが、その中から今回は奇数月に行なっている「れきおんクラブ」についてご案内させていただきます。
れきおんクラブは、国立国会図書館が収集・保存しているデジタル資料の中の歴史的音源約5万点(歌謡曲、クラシック音楽、ジャズ、朗読、邦楽、落語、歌劇、歌舞伎、浪花節など)から、毎回テーマに沿って鑑賞する会です。この歴史的音源そのものはインターネットで公開されていて、どなたでも聴くことができる音源が約5,500点あり、こちらは皆様のご自宅からでもお聴きいただけます。また、それ以外の大部分の音源は当センターのような配信参加館の専用端末からご利用いただくものになります。
そして、今回ご案内のれきおんクラブ。お聴きいただく音楽は今から70年以上前の古い音源ですので、サーッというノイズも歴史を感じさせてくれますが、何よりも、音楽や芸能に造詣の深い二人の解説員が曲の紹介だけではなく、曲にまつわる様々なお話を、やさしい言葉でわかりやすく、そしてとても楽しく聞かせてくださるところがおすすめポイントです。
先日のクラシック・ピアノ名曲集をテーマにした会では、「ベートーベンはモテ男だった!」にまつわる恋愛話と後世の研究者による手紙の分析結果の紹介や、「ソナタって何?」についての丁寧な解説など、とても興味深いお話を聞くことができました。
次回のテーマは「作曲家・服部良一」。「東京ブギウギ」「銀座カンカン娘」など、このご時世だからこそ少しでも明るく元気になれるような曲をご用意して、皆様をお迎えしたいと思います。
皆様、いかがお過ごしでしょうか。相変わらず、コロナの毎日ですね。やっぱりお家で読書は最高です。
さて、「あれを読みたい」と思った時に、そのタイトルが思い出せなくて困ったことはありませんか?「さっき、テレビやラジオで言っていたあの本のタイトルが思い出せない!」「こんな本が出ているかどうかわからないけれど、このテーマの本が読みたい、どうやって探せばいいのだろう…?」などなど。
センターでは、いろいろな図書に関するお調べものや、特定の著者のデイジー図書リストが欲しい、などのご希望にもお応えしております。また、特定の図書がない場合は、類似図書をお勧めすることもあります。図書が完成していない場合は、ご予約しておいて、完成したらお送りするということもできます。
ご対応には少しお時間がかかる場合もありますが、回答につきましては墨字のお手紙のほか、点字のお手紙やメールなどご希望に応じてお伝えします。
読書にまつわるあれこれ、なにかご相談がありましたら貸し出し担当までお電話ください。お待ちしております。
「5月病」という言葉があります。5月は環境の変化で積み重なった疲れから、心身に不調を感じやすい時期。うつ病などの発症をはじめ、自殺者数も増える傾向にあることが厚労省調査でも報告されています。SOSの声は聞き落とされることも多いため、本人たちも孤独感に苦しむのでしょう。
今回の読書会では、「52ヘルツのクジラたち」が選ばれました。こちらも孤独を抱える女性と少年の交流を描いた物語ではありますが、52ヘルツの高い周波数でも鳴き続けていれば、いつかどこかで誰かと繋がるものでしょうか。支援に関わる者として、当事者の皆様の声もそうであってほしいなと願います。
読書や訓練ひとつで世界は変わります。皆様の周りにもしもお困りの方がいたら、ぜひセンターにお繋ぎください。52ヘルツのクジラのままで待つのは、やっぱり寂しいものですから。
メールマガジン『アイeye』 編集委員 橋口講平
発行:川崎市視覚障害者情報文化センター(川崎アイeyeセンター)
住所:郵便番号 210‐0026 川崎市川崎区堤根34番地15
電話:044-222-1611
ファクス :044-222-8105
メールアドレス:kawasaki-icc@kawasaki-icc.jp
公式ウェブサイト:http://www.kawasaki-icc.jp/
メールマガジンは ここまでで終わりです。