川崎アイeyeセンター
メールマガジン『アイeye』

第136号

2021年3月25日(木曜日)発行
発行責任者 杉山雅章


目次

目次ここまで


1 ニュース&トピックス

(1) センターからのお知らせ/緊急事態宣言の解除を受けて

 1都3県に発令されていた緊急事態宣言が解除されました。
 センターでは宣言下においても、緊急性が高い訓練・相談業務、用具の販売や修理を継続してまいりましたが、この度の宣言解除を受け、感染予防策を講じた上で、訓練・相談業務および用具の販売を通常の体制に戻して行ってまいります。
 またイベントも、「ヨガ教室」の対面レッスンを再開、「音声解説付きDVD映画の体験上映会」や「れきおんクラブ」につきましても、定員を半数かつ予約制にして開催します。
 今後も検温や手指の消毒など、ご利用にあたりご不便をおかけする面もあるかと思いますが、引き続きご理解とご協力のほどよろしくお願いします。

(2) 3.11に仙台のチカラ集結!
    伊坂幸太郎原作の「ポテチ」がシネマ・デイジーで登場!!

 仙台市在住の作家 伊坂幸太郎の著書には、デビュー作の「オーデュボンの祈り」にはじまり、初の直木賞ノミネート作品である「重力ピエロ」など、仙台が舞台になっているものが多数あります。
 2011年3月11日、東日本大震災が発生。仙台で不安な日々を送っていた伊坂氏が連絡を取ったのは、「アヒルと鴨のコインロッカー」「ゴールデンスランバー」でタッグを組んだ中村義洋監督でした。
 2人は「仙台に恩返しを」を合言葉に、著書「ポテチ」の映画化を決意します。震災の爪痕を色濃く残す仙台でロケを敢行したのが夏のこと。8日にわたる撮影には500人を超える市民が、エキストラやボランティアスタッフとして参加しました。そう、本作はまさに「仙台のチカラ」を集結して製作されたのです。
 そして、震災から10年を控えた3月9日。映画「ポテチ」のシネマ・デイジーが完成、サピエ図書館で公開されました。

 物語は、同じ生年月日に生まれた2人の登場人物を軸に展開します。空き巣を稼業とする凡人 今村とプロ野球のスター選手 尾崎、対照的な人生を歩む2人が引き寄せられる時、強くてあたたかい家族の物語が誕生します。伊坂&中村ワールドの魅力が凝縮された68分の贈り物、ぜひお聴きください!

内容:「キリンに乗っていくから!」ービルから飛び降りようとしていた若葉(木村 文乃)は、今村(濱田 岳)の言った訳の分からないセリフで自殺を思いとどまった。その時初めて出会った2人は、それをきっかけに同棲を始める。ある日、空き巣を生業とする今村に誘われ、仕事に同行することになった若葉。狙うは人気プロ野球選手・尾崎(阿部 亮平)のマンション。 そこへ電話がかかってくる。それは、尾崎へ助けを求めるメッセージだった……。(※TBSチャンネルから引用)


2 スタッフルームから/「前センター長と大喧嘩をした話」

 「それじゃあ、間に合わないんだよ!」

 前センター長の大声が、福祉センターに設けられた準備室に響いた。
 部屋が静まり返り、センター長と向き合うのは、私こと岩渕。
 20年以上一緒に働いてきて勝手知ったる関係の私たちが、なぜ対立することになったのか、これは今となっては懐かしいセンター開所前にあった出来事となります。記憶違いもあるかもしれませんが、ほぼノンフィクションです。

 さかのぼること、2013年秋。
 川崎市盲人図書館が市の運営から指定管理となり、日本点字図書館から前センター長と私を含め、4名の職員が配置されることになった。私たちは、2014年4月のオープンに向けて準備を進めていた。
 盲人図書館の職員からはさまざまな業務を引き継ぎ、福祉センターから新しい建物への移動計画、配置する新しい棚や椅子の調達など、時には休日も返上する日々だった。

 『利用者に迷惑をかけない。貸し出し業務はなんとしても停止しない』と旧盲人図書館長とセンター長の間で決めていたので、書庫にある大量の図書を動かすのは、当時の休館日である土曜日と日曜日だけしかなかった。
 なのに、3月の第1週を過ぎても工事の遅れか、建物に入ることができない。図書移動のスケジュールは一向に進められず、おまけにセンター長は、4人の職員だけで図書の移動を考えているようだ。

 ようやく新施設に入れることになったのは、3月半ば過ぎのことだった。センター長は「図書の移動は3月21日(春分の日)に行う」と宣言した。しかも増員なしの4人だけで……。
 (無理だよ……)
 「スタッフは疲れている、せめて祝日は休養させてほしい」と、心の声が口から出ていた。そして、センター長の冒頭の台詞である。

 「このままだと、みんな疲労でバタバタと倒れ、オープン初日に職員がいなくなる。お願いだから移動の人数を増やしてほしい」
 センター長の暴走を止めるのは、20年以上一緒に働いてきた私しかいない。センターのオープンを前に、何かあってはいけない。そんな思いもあって、語気を強めて訴えた。
 お互いが睨み合う。部屋が静まり、重苦しい空気が流れた。センター長は部屋から出ていった。

 しばらくして、センター長が戻ってきた。私に「怒ってる?」と声をかける。
「ええ、怒ってますよ」と答えた。長い付き合いだからわかる、いつもの信頼関係のあるやりとりだ。
 それから、センター長は日本点字図書館に頼んで、図書移動の人員を増やしてくれた。そして3月の最後の土日に、引っ越しが無事に終わった。

 今では笑ってしまうエピソードだけど、
 あの場にいた職員はものすごくハラハラしていたと思う。
 ごめんね。
 そして、これからのセンターを任せたよ。


3 カワサキ・用具の窓

 今回は、「見つける」をキーワードに2種類の商品をご紹介します。

(1) キーファインダー 3870円

 リモコンのボタンを押すと、対応した子機から「ピピピ」という電子音が鳴ります。鍵や財布など失くしては困るものにあらかじめ付けておくと、いざという時に探し物の場所を知ることができます。リモコンには縦に4つボタンがあり、ボタンに対応した子機は4つあります。子機は色分けされていますが、触覚でもわかるように凸点の数で識別できるタグを付けました。

(2) 透明凸点シール 4種

(薄型 24粒 500円・小 24粒 470円・中 22粒 470円・大 18粒 470円)
 手掛かりになる小さなシールです。サイズは用途に合わせて使い分けます。薄型はノートパソコンのキーボードや携帯電話などに、小粒はデスクトップパソコンのキーボードや音響機器の操作ボタンに、中粒は家電製品などの操作ボタン、大粒は壁面のスイッチなどの位置の把握にご利用ください。また、同じシールを2つ並べて隣のボタンと区別する方法もあります。皆様それぞれのアイデアで凸点シールをご活用ください。


4 生活お役立ちメモ ―ジャンケンで手軽に脳トレ―

 緊急事態宣言こそ解除されたものの、意気揚々と「出かけましょう!」とならないのが辛いところです。遠のく外出の機会。本当に気が滅入りますよね。
 外からの刺激のない生活は、脳にとってもよくないそうです。そこで今回は、ご自宅にいながらも手軽にできる頭の体操のご紹介です。
 まず、両手を顔の前に出してみましょう。ルールは簡単です。右手と左手でジャンケンを繰り返します。ただし、いつでも同じ手が勝つようにしてください。右手が勝つと決めたら、左手はその手に負ける手を出し続けないといけません。
 ほどよいところで、今度は左手が勝つように、ひたすらジャンケンをしてみてください。結構、難しいですよ。あなどるなかれ!


5 編集後記

 第一生命保険が実施した、子どもの「将来なりたい職業ランキング」で、会社員がユーチューバーを抑え1位になりました。在宅勤務が広がり、働く親を身近に感じる機会が増えたためだとか。働くお父さんは誇らしいことでしょう。
 緊急事態宣言が解除され、センターに隣接する「こども文化センター」には、子どもたちの声が戻ってきました。コロナの猛威を前に、大人も子どもも自粛を強いられた一年ですが、流れる時間は同じでも、成長期の彼らにとっては、その濃さはまったく違うものです。子どもの頃にしかできない最高の体験ってありますものね。
 そう考えると、やっぱり子どもには「自粛」よりも「自由」が似合います。その実現を願うのは、きっと働くお父さんたちだけではありません。

メールマガジン『アイeye』 編集長 橋口講平


発行:川崎市視覚障害者情報文化センター(川崎アイeyeセンター)
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