2020年5月10日(日曜日)発行
発行責任者 杉山雅章
現在、全国に緊急事態宣言が発令されております。
すでにご案内していますように、当川崎eyeアイセンターでは、期間中はご来館による対応はお受けしておりません。
お電話での問い合わせ、貸出リクエストなどは、これまで通り受け付けております。どうぞ、ご利用ください。
5月、及び6月に開催するイベントは中止にしております。ご了承願います。
ご注意願います。
目次ここまで
新型コロナウイルス感染軽症者が注意すべき、重症化の前兆となる13の症状が厚生労働省より公表されました。
自宅及び宿泊療養する軽症の患者の中には、容体が急変して重症化してしまう方もいることから、厚生労働省は、その前兆となる緊急性の高い症状を公表しました。
これらは、感染していない皆様方にも有益な情報ですので、ご紹介します。
出典:
「新型コロナウイルス感染症の軽症者等に係る宿泊療養・自宅療養における健康観察における留意点について」
厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部
みなさん、こんにちは。歩行訓練士の澤村です。白いみかんの花が咲き薫る季節となりました。香川の伯父宅のまわりは、夕陽に照らされ瀬戸内海の潮風になびくみかん畑があちらこちらに広がっています。初夏のおとずれを知らせる故郷の風景ですが、今年のゴールデンウイークは帰省できませんでした。
自宅で過ごすことの多い毎日、私が思いを馳せたのはハンセン病患者さんです。昨年秋、まさか新型コロナが襲ってくるとは思いもよらない時でしたが、ハンセン病療養所のひとつ多磨全生園内にある国立ハンセン病資料館をはじめて訪れました。企画展「『望郷の丘』盲人会が遺した多磨全生園の歴史」を観るためです。
ところで、私が大学生だった2001年。国がハンセン病患者の強制隔離は誤りだったと認め、原告側の勝訴が確定しました。翌朝新聞を隅々まで読んで、壮絶な歴史を知ってしまったからか、国への怒りなのか、判決の喜びなのか、とにかく自分のなかに何か大きな感情がはじめて沸き起ったことは今でも覚えています。しかし、正直なところ自ら近づく勇気が持てませんでした。
その後、ハンセン病の歴史について細々と調べたり、樹木希林さん主演の映画「あん」を観たり、旧友がハンセン病患者さんのお話を直接伺える貴重な場に誘ってくれ、約20年かかりましたが、少しずつ自分の問題として考えられるようになったと思います。
話は戻り、展示されていた多磨盲人会の活動を少しだけご紹介しますね。1955年に盲人会を結成して最初におこなったことは白杖の要求だそうです。広い敷地内を単独で歩けるように、世の中の視覚障害者と同じように白杖を支給してもらったほか、盲導鈴や盲導柵の設置など環境整備にも力を注いだようです。
その次は、いきがい、文化活動の獲得です。点字を習いたいという要望が強くあったとのこと。手指に後遺症がある方も多いため、舌や唇で点字を読んでいる姿の写真、形を工夫した点筆が展示されていました。またハーモニカ、将棋、短歌や俳句など、文化活動グループを結成し仲間とともに楽しんだことも紹介されていました。のちにはテープライブラリー創設も。目が見えなくとも外を歩いて自然に触れ、短歌や俳句、詩をつくって残したい。その願いはささやかではあるけれど、生きていくことの肯定的な意味を強く受け止めます。
塀の中で「自給自足」するほかなかった生活を、ただただ残酷なネガティブな側面のみで考えるか、少しでも工夫してましな方向に考えるか。歴史の内側には、人間の知恵やたくましさ、もちろんきれいごとでは済ませられない人間らしさもたくさんあったでしょうが、コロナ禍を生きる私たちに示唆に富むメッセージを送ってくれているように思います。
前回、お届けしてご好評いただいたセンター職員による「ちょっとした話」。今回も「ちょっとだけ」お届けします。
前回の「ラジオのすすめ」に続き、今回はテレビで放送されている演芸番組をいくつか紹介します。落語や漫才などが好きな方は、ぜひご覧ください。
日曜日 17時30分から18時00分。
言わずと知れた人気演芸番組です。説明はいりませんよね。副音声が付いているので、出演者の動作や表情もわかります。あまり知られていませんが、BS日テレでは、笑点の拡大版や過去の再放送もやっています。BS版には副音声はありませんが、BSが視聴できる方は併せてお楽しみください。
日曜日 14時00分から14時30分(再放送あり)。
落語、講談、浪曲などを放送しています。この番組の音源はテレビ・デイジーにもなっていますので、貸し出し希望の方は、当センターまでどうぞ。
日曜日 12時00分から12時55分。
浅草演芸ホールで収録した落語や講談などを放送しています。千葉テレビの制作ですが、tvkでも視聴できます。tvkも千葉テレビも見られない方はごめんなさい。
木曜日 22時00分から22時54分。
人気漫才コンビ・ナイツが司会を務める演芸番組です。浅草東洋館で収録された漫才などを放送しています。また、なつかしい昭和の名人芸を振り返るコーナーもあり、昔からの演芸ファンも楽しめる番組です。
第3日曜日 4時00分から5時00分。
毎回、落語1席(ときどき2席)を放送します。落語評論家・京須偕充さんの解説も興味深いです。BS-TBSでは再放送や2時間の拡大版も放送しています。早朝というよりは深夜といった方がよい時間かもしれませんね。録画環境のある方、やたらと早起きな方はお楽しみください。
AMラジオで聞ける番組では、NHK第1の「真打ち競演」があります。土曜日10時05分から10時55分の放送です。落語、漫才、漫談など、毎回3組が出演します。
これらの番組は、ホールや演芸場などで収録しています。3月後半からこれらの収録も難しくなってきたようです。笑点は後楽園ホールなどでの収録をやめ、3月末からスタジオ収録したものや過去のダイジェストを放送しています。落語研究会も、3月末には無観客収録を行ったと聞いています。これらの番組、これからどうなるのか、ちょっと心配です。
外出自粛はまだ続きます。桜もとうに散って夏の日差しに花の香りがあふれる季節です。見えないウィルスに立ち向かうには、私たちの知恵と理性しかありません。今はひたすら体を休め、心に栄養を!
メールマガジン『アイeye』編集長 鳥居秀和
発行:川崎市視覚障害者情報文化センター(川崎アイeyeセンター)
住所:郵便番号 210‐0026 川崎市川崎区堤根34番地15
電話:044-222-1611
ファクス :044-222-8105
メールアドレス:kawasaki-icc@kawasaki-icc.jp
公式ウェブサイト:http://www.kawasaki-icc.jp/
メールマガジンは ここまでで終わりです。