2019年3月10日(日曜日)発行
発行責任者 杉山雅章
目次ここまで
日本点字図書館ふれる博物館では、ただいま企画展「ルイ・ブライユの生家と指で巡る東京名所観光」を開催中です。点字の発明者ルイ・ブライユが10歳まで住んでいたパリ郊外にある生家の模型と、日本点字図書館本館・別館の二つの模型を製作し公開しています。また国会議事堂や浅草雷門など東京都内の代表的な建造物10点の模型を集め、はとバスのガイドさんによる説明を聞きながら、指で東京観光をお楽しみいただく企画展です。
開催期間は5月25日までの水曜日・金曜日・土曜日の10時から16時。詳細はホームページをご覧ください。
https://www.nittento.or.jp/about/fureru/exhibition_03.html
訓練担当職員、盲導犬ユーザーの今野です。
今回は友人が受けた入店拒否についてレポートします。
来月仲間と宮古島ツアーを企画し、盲導犬ユーザー2名、白杖使用者1名、晴眼者でレンタカーを運転する人1名の計4名で出かける計画をたてました。
ところがまず宿探しで、盲導犬を受け入れたことがないのを理由に断る宿ばかり。しらみつぶしに調べて2軒2泊分の施設を確保できたそうですが、もう、この時点で電話をするのも疲れてしまったとのことでした。
次に、地元の料理を民謡の生演奏を聴きながら楽しめる夕食スポットを探しました。観光協会推薦の2軒がしぼられましたが、その内1軒が「以前に盲導犬の方が来たとき、店内に犬アレルギーの方がいてトラブルになったので」と断ってきます。
ここでいう犬アレルギーとは、どのようなものなのか、犬から離れれば問題がないのか、犬がいるという精神的なアレルギーを指しているものなのか、とっても理由として信じられない、まるで作り話のように聞こえる拒否理由に感じます。
市の高齢障害福祉課に間に入り交渉をお願いすることとなり、地元の補助犬に関する職員の意識や、島民の意識について聞いたり、今後の市の啓発について聞いたりしました。
まず想像の通り、地元には盲導犬を使う視覚障害者がいると聞いたことはないと回答。今後、盲導犬を連れた目の不自由な人が、観光をメインとした島への訪問をどのように考えるのか聞いたところ、「総論賛成」みたいな感じで盲導犬がどのような犬なのかについては、全く見識を持ち合わせていない様子です。
「もし、このまま店の言う通りをこちらが飲んだ場合、その日の夜は地元らしい夕食を取ることすらできなくなり、コンビニや大手のどこにでもあるレストランに入ることを余儀なくされるが、間に入って啓発、入店指導をしてもらえるか」と聞きました。なかなか二つ返事で応じそうにはありませんでしたが、そこは福祉に関する事業を展開しなければならないセクションの職員ですから、「ノー」とは言えないはず。交渉はしてみるが受け入れの結果は自信がないような話しっぷりです。
まずは、それでも交渉の間に入り、更にこの飲食店がだめな場合に備え、どこか紹介してもらえないかと釘をさして、とりあえず役所に協力をしていただくこととなりましたが、人の思い込みと、店は良いのだが客のせいにして受け入れを逃れようとする姿勢はとても見苦しいものです。今回断ってきた店は、2月に1度電話した時に「4月の予約は3月から」と言ってきたので、3月早々に予約を入れようとしたら1度保留され、既に予約しているお客様1件ずつに電話をし、「盲導犬がいるが良いか?」と聞いて回ったそうです。なんでそんなことをするのかとは思いましたが「お客様によっては、そんな店には行かないのでキャンセルしたい」と言われたと我々に言ってきます。
こちらとすれば、2月の時点で散々断られており、個室もあるその店が良いと観光協会が合理的配慮を加えて推薦してくれたこと、そういう努力すらする気がないこと、いくらでもよその店を探せる連中なら、いっそのことよそでやってもらえればいいことなど、障害福祉課の職員に伝えました。どこでも好きなように選んで店に入れる人と同じに扱う所に、配慮の努力が見られないわけです。
でも、こんな店ばかりが観光地にあるわけではありません。例えば魚料理がおいしい伊豆熱川にもたくさんの店があります。宿で教えてもらった駅近くの店にぶっつけ本番で盲導犬3頭を伴って入った時は、サバサバした女将が何の違和感も無く我々を招き入れ、しかも和室に通していただきました。喜んでたっくさーん海の幸を注文して、みんな大喜びだったのはついこの間、2月初旬のことでした。
飲食店同士、もっと接遇対応について事例を紹介し合える状態にならないものかと、旅行の準備には余念がない状況レポートでした。
今年も3月11日がやってきます。未曾有の大震災から8年、日本列島はまさに災害列島といえるほど、各地で大きな被害をもたらす天災が続いています。防災は一人ひとりの備えから。身の回りの防災グッズの点検をしてください。
小さな笛(ホイッスル)と反射板がついた、音と光のキーホルダーです。反射板は、車・自転車のライトが当たると反射し、夜間歩行時の安全に役立ちます。ホイッスルは、災害・遭難時、周囲に助けを求めるときに役立ちます。
885円。
蛍光で緑色の目立つメッシュ生地のベストです。XXLサイズですので、洋服の上から着用できます。前に「目が不自由です 手を貸してください」、後ろに「BLIND Please Help」と書かれています。折りたたむと小さく軽いので、日頃からカバンに入れておくことをおすすめします。緊急時には、着用したうえで大きな声で周囲にサポートを求めてください。
1650円。
手のひらに収まるぐらいの小型かつ軽量のライトです。足元など身近な場所が暗くて見えづらいときの確認などに適しています。
6480円。
地デジテレビ(ワンセグ放送)とAM/FMラジオを聞くことができるラジオです。操作ボタン、ボリュームの脇には点字表示、操作の際は音声ガイドがあります。電源を切っていても緊急地震速報を受信すれば自動的に電源が入りNHK-FMの速報を放送します。
29000円。
暖かくなってきたとはいえ、マスク姿の方を多く見かけます。先日、警視庁のツイッターでマスクをつけても眼鏡が曇らない方法が紹介されていたので、さっそく試してみました。方法は2つあり、ひとつは、マスクの上部を内側に折りこむ、ふたつめはマスクの内側に折ったティッシュを添える方法です。
さっそく、1センチほど内側に折りこんで一日過ごしてみたところ、かなり効果がありました!くもらない!イライラしない!その他にもくもり止めを施すなどもおすすめとのことです。
花粉症対策や災害時のホコリ防止など、マスクをしなければならないときの参考にどうぞ。
お酒落なマイホームを夢見る若夫婦。新進気鋭のインテリア・デザイナーに設計を依頼したまでは良かったが、施工は妻の父親で頑固な大工が行うことに。正反対の性格であるふたりは、ことあるごとに対立を繰り返し、次々と想像を絶するトラブルが夫婦に襲い掛かる。はたして理想の新居は完成するのだろうか?
「ラヂオの時間」で監督デビューした三谷幸喜が書き下ろしたオリジナル・ストーリー。周囲の思惑に振り回される夫婦に田中直樹と八木亜希子。そのほか田中邦衛、唐沢寿明ら映画・演劇のベテラン俳優陣、意外なゲスト出演者も交えた楽しい三谷ワールドらしい群像コメディが繰り広げられます。
「1月は行っちゃった」「2月は逃げちゃった」「3月は去っちゃった」子どもの頃は大人が言うのをニヤニヤ聞いていたのですが、この年になると本当に実感します。生田の五反田川では河津桜が満開とか。のんびり見に行く暇がありません。
メールマガジン『アイeye』編集長 鳥居秀和
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