2017年7月10日(月曜日)発行
発行責任者 杉山雅章
目次ここまで
すでにご存知の方も多いかと思いますが、去る6月18日よりJR川崎駅の改札口が増えました。今まで使われていた改札口の向かい側、中央通路を挟んだ位置に「中央北改札口」がオープンしました。これに伴い、今までの改札口は「中央南改札口」と名称が変わっていますので、ご注意ください。
南武線利用の場合、ホームの北端、東京方面よりに新しく上り・下りのエスカレーターができ、中央北改札口から出るルートができました。また、コンコースで京浜東北線、東海道線ホームにもつながっており乗換えができるようになっています。それぞれのホームからのエレベーターは設置工事中です。
北口通路の開通を含め工事の完了予定は2018年3月になっています。
毎日蒸し暑いですね、水分補給をしっかりしてますか。総務担当の安藤です。前回モータースポーツ好きというお話しをさせていただきました。同じ話題になってしまいますがしばしお付き合いください。
先月、モータースポーツ界では日本人選手の快挙が続きました。飛行機のエアレースでは、室屋義秀さんが日本でのレースで連覇を成し遂げました。今回私は決勝を観戦しに行きましたが、僅差の戦いに一喜一憂し、優勝の喜びに酔いしれました。
そして、世界三大レースのひとつ、インディ500というカーレースでは、佐藤琢磨さんが日本人初の勝者となりました。この世界では大変な快挙です。F1レーサーの時代から応援していたのですが、才能はあるのに環境に恵まれず、活躍の場がなかなかない人でした。それでも夢を諦めず努力し続けた結果のこの優勝は、何よりもすばらしく嬉しい出来事でした。
スポーツ界では、勝者がビールをかけあったり、シャンパンをかけあったり、そんな行為が通例ですが、このインディ500では、優勝者が牛乳を飲むのが伝統になっています。ちょっと面白いのは、優勝した車を停めるヴィクトリアレーンで牛乳を飲むという行為自体にスポンサーがついており、ここで牛乳を飲まないと賞金がもらえないこと。だからなのかは定かでありませんが、この牛乳は、成分無調整乳、低脂肪乳、無脂肪乳が選べるようになっています。お腹の弱い人にも安心な配慮ですね。中には、温めた牛乳や豆乳をリクエストする選手もいるとか。ちなみに佐藤琢磨さんは、2%の低脂肪乳をリクエストしていたそうです。
プレクストークPTR3の発売について重要なお知らせです。
7月末に発売が延期されていましたプレクストークの新機種PTR3が、さらに再延期となりました。今回はサピエ図書館とインターネット接続するための無線通信機能の技術的問題とのことです。お待ちいただいているお客様には重ね重ね誠に申し訳ございません。詳しくはシナノケンシの公式ホームページをお読みください。
以前、この用具の窓のコーナーでは見本をお確かめになってからのご購入をお勧めしましたが、現在見本が届く見通しもなく、すでに購入希望の方から予約という扱いでお申し出がある状況です。
そこで、現在は日常生活用具で購入をご希望の方はお見積もりをご請求いただき、発売が開始されてから順次手続きを進めさせていただくことといたします。ご購入を予定されている方は、アイeyeセンター用具までご連絡ください。
盲導犬(アイメイト)との暮らし 今野浩美
5月13日から6月10日までの28日間、東京練馬区の「アイメイト協会」で自分の第2の眼となるアイメイトを持つべく宿泊訓練を受けました。そして最終日、そのアイメイトと初めて白杖を持たずに横浜の家まで帰ってきました。
アイメイト協会での訓練は、単に盲導犬とのコミュニケーションに止まるわけではなく、自分自身の生活、歩き方、姿勢を見直し整えるといった訓練を繰り返し身につくまでとことん体験する、というものでした。
おかげさまで体重計が計算してくれる「体内年齢」が、65歳から57歳に若返ったこと、自宅に家族が1頭増えたこと、これが最大の家庭内イベントとなっています。
盲導犬はりっぱな1頭の生き物、自分に息子が1人増えたようなもので、ただ一緒に歩いてもらえればそれでいいという簡単なことではありません。主人たる利用者一人ひとりが、犬とどうやって心を通わせて、自分の理想的パートナーにしていけるのか、ここが最大の面白さであり、難しさとなります。
盲導犬は他の同じような大きさの犬同様、現役で仕事ができるのは、8年ほど。そうなると老いた犬としての次の人生が待っています。8年連れ添った息子と分かれて、また若い犬と出会いなおし、0から訓練をお互いに受けていくのです。2頭目、3頭目と、この別れと出会いを繰り返していくことになります。
アイメイト協会で出会う犬達、彼らも、繁殖ボランティア、飼育ボランティア、訓練師とのつきあいの履歴があって、4番目のご主人が視覚障害者利用者となるので、既に別れを経験しているのは、犬の方が先輩かも知れませんね。
アイメイト協会では、犬の世話はすべてその誘導の恩恵を受ける視覚障害者当事者が全て行うことが大前提で訓練が始まります。犬のいる所の掃除、使った物の洗濯やフードを欠かさずあげること、トイレに必ず連れていくこと、そして健康管理、予防接種まで、お父さんやお母さんと同じように犬に接します。
このように、言葉だけ読むととても大変に思えるかも知れませんが、隣にいつもいる息子や娘の犬に対して愛情が湧かないわけがありませんから、私の場合はとっても自然な感覚に感じています。
犬が好きとか嫌いを超えた、もっと親密な生き物同士の関係だと思います。
アイメイト協会では、宿泊訓練の2日目の朝に、これから苦楽を共にする相手として、初めて自分のパートナーとなる犬が寄り添います。この儀式を、結婚式と言っています。更に宿泊の自分の部屋に連れて行き、2人だけの時間をたっぷり3時間ほど過ごすのです。これを協会では「ハネムーン」と言っています。
触ったり、話しかけたり、反応を確認したり。そこから歩行のための訓練が始まります。目標はこのパートナーと誰の力も借りずに帰宅すること、それが28日目にできること。そこに向かって訓練の毎日です。
もうすぐ帰って来て1ヶ月。家でも、職場でも、電車でも道ばたでもいつも一緒のアイメイト。もしかしたら人間同士の夫婦なんかよりも一緒にいる時間が長いのではないでしょうか。
そこまで連れ添ってくれるパートナー犬とやがて訪れる別れの日とは、いったいどんな気持ちと、どんな教訓と、どんな未練が残るのか。
新しい生活が始まったばかりです。
入院先の病院で知り合った自動車整備工のカーターとわがままな大富豪エドワード。たがいに癌で余命わずかと知った二人は、残された時間でやりたいことをすべてやりつくそうと、病院を抜け出す。スカイダイビングに挑戦、世界旅行に出る、アフリカで狩りをする……「やりたいことリスト」を順にクリアしていく二人はやがて人生の最高の思い出を見つける。
名優ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンが息のあった名演で世界を駆け回る人生喜劇。監督は「スタンド・バイ・ミー」のロブ・ライナー。
梅雨明けはまだのようですが、連日の猛暑。お体にお気をつけください。
メールマガジン「アイeye」編集長 鳥居秀和
発行:川崎市視覚障害者情報文化センター(アイeyeセンター)
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