2017年3月25日(土曜日)発行
発行責任者 小野俊己
目次ここまで
視覚障害リハビリテーション協会の研究発表大会が、6月9日から11日までの3日間、川崎・鶴見で開かれます。視覚障害リハビリテーション協会は視覚障害のある方にかかわる、福祉・教育・職業・医療等の分野におけるリハビリテーションを担当する組織・機関・個人の相互交流を図るための全国組織です。年1回の全国大会では多彩な研究発表をはじめ、講演、シンポジウム、機器展示など、会員相互の交流と視覚障害当事者に向けた情報発信をしています。
第26回の本年は、メイン会場を鶴見大学とし、「過去を学び、現在を検証し、未来を創造する」をテーマとし、口頭発表、ポスター発表、シンポジウム「歩行訓練士の動向」など多彩な企画が予定されています。また、6月10日には弁護士の大胡田誠先生による講演「障害者差別解消法とは?」、翌11日には「iPS細胞とLVケア~そして視覚リハ」と題し、多細胞システム形成研究センター 網膜再生医療研究開発プロジェクトリーダーの高橋政代先生による講演があります。
プログラムの詳細・大会参加費等については後ほどお知らせします。
みなさんこんにちは。訓練・用具・雑用係の島田です。
学生は春休みですね。羨ましい。バイトに勤しむ学生も多いでしょう。皆さんも一度や二度はバイトの経験はあると思いますが、私が過去に経験した割の良いバイト体験談を紹介します。それは、ズバリ治験のバイトです!治験とは、承認前の新薬の有効性を確かめる為、健康な方に使用してもらい、データを取って安全性と有効性を確認することです。人体実験とかそんな怪しいものではございません(笑)。
さて、はるか昔、私は友人から治験のバイトを紹介してもらい、山手線のとある駅の近くにあるクリニックに向かいました。実はちょっとドキドキしてました。でも全く怪しい雰囲気などない綺麗なクリニック(病院?)で、最初に「治験とは」の説明を受け、数あるコースの中から自分の都合に合わせたものを選びます。私が選んだのは3泊4日を2回繰り返すものでした。初日の夜に20人ぐらいのバイト仲間が集まり、簡単な健康診断を受けます。飲んだ薬は「頻尿対策」の新薬だったと記憶してます。薬を飲んで最初の一日は、1時間ごとに採血があります。腕の血管が表にあまり浮き出ない私にとってはこれが一番苦痛でした。ですが、しんどかったのはこれだけ。採血も2日目からは3時間、半日ごとと緩やかになっていきます。後は、ベッドで好きなだけ寝ていてもよし、大部屋にあるテレビを見るもよし、備え付けの漫画を片っ端から読むのもよしと、全て自由時間なのです。しかも食事が結構豪華!3食とも弁当なのですが、夕食は焼肉弁当やステーキ弁当といった値が張るものなのです。看護師さんは優しいし、外出できないことを除けばちょっとした天国でした(笑)。
バイトを終えた私の銀行口座には幾ら振り込まれたでしょうか?なんと約20万!後にも先にも、こんな割の良いバイトはありませんでした。同時にこうも思いました。我々のような末端の治験者にこれだけの金額を払うということは、製薬会社の新薬開発というのは莫大なお金が動くものなのだなと。
ちなみに「じゃあ治験のバイトだけやってればいいんじゃないの?」と思われたかた、世の中そうは甘くありません。一度やった人間が次回受けるには、数ヶ月から半年の期間を空けなければいけないのです。まあ健康の事を考えるとそりゃそうですよね。かくいう私も一度しかやっていません。以上、今回は島田による何の為にもならないつぶやきでございました。
皆様にお知らせです。デイジー図書の再生機、プレクストークのうちPTN2とPTR2の2機種が生産終了になりました。現在、メーカー在庫もございませんので、お取り扱いはできません。
メーカーのシナノケンシによれば、それぞれの後継機が6月ごろ発売予定ですので、それまではお買い上げ、お見積が出ません。ご了承ください。なお、修理対応につきましては今までどおりメーカーで行っております。
また、ポケットタイプの2機種(PTP1、リンクポケット)は今までどおり販売しています。
新機種の発表がありましたらお知らせしますので、しばらくお待ちください。
横浜YMCA専門学院で作業療法を学ぶ鳥居賢太さんから、健康アドバイスを寄稿していただきました。先日、当センターでも利用者の皆さんにやっていただき好評だった「コグニサイズ」のご紹介です。
家で楽しみながらできるカラダ活性化プログラム
~頭と体の運動、コグニサイズの紹介~
最近、コグニサイズという運動が認知症予防に注目されています。コグニサイズというのはコグニション(認知)とエクササイズ(体操)を組み合わせた造語です。簡単に言えば、運動しながら頭を使うことでより脳の活動が活性化し、認知症の予防になるという考え方です。今回は、その一例として、椅子に座ったままできるコグニサイズを紹介させていただきます。
準備として、まずは椅子に少し浅めに腰かけます。椅子は肘置きのあるものや背もたれのあるものでかまいません。ただし、できるだけ座った時に膝の角度が90度に近くなるような高さのものを使ってください。このコグニサイズでは足を動かすので、足元には物を置かないようにしておいてください。
次に基本のステップです。座ったまま
この1から4の繰り返しが、基本のステップになります。「1、2、3、4」と声を出しながら足を動かしてください。コグニサイズではこの基本のステップを踏みながら様々な頭の体操を行っていきます。今回はその例を3つ紹介します。
例1 手拍子をしてみよう
基本の ステップの4 左足を下げるときに手拍子をします。このとき「1,2,3,4、1,2,3,4」と1から4を繰り返すのではなく、「1、2、3、4、5、6、7、8…」と数をあげていきます。20まで数える、などのように目標を決めて4の倍数の時に手拍子をします。4の倍数が簡単なようなら、3の倍数で手拍子にしてみるとリズムが違い難しくなります。
例2 山手線ゲームをしてみよう
野菜の名前、色、県の名前などお題を決め、ステップの4 のときにお題にそった言葉を言います。このときも、「1、2、3」と数字は言いながら足踏みしてください。数字を言いながらお題を考えていくということです。
また、何人かでやる場合にはステップの4でしりとりをしていく、というパターンもあります。
例3 計算をしてみよう
今度は ステップの4 のところで計算をしていきます。例えば ステップの4 のたびに100から5を引いていく、などです。「1、2、3、95、1、2、3、90…」という具合です。5だと簡単という場合には3ずつ引く、7ずつ引く、だとやりごたえがあると思います。
今回は家で、一人でもできることを想定して紹介させていただきましたが、何人かが集まれるところなどで大勢でやっても盛り上がれると思います。成功したら拍手して、失敗したらみんなで笑って、という具合に楽しくできるとより効果的です。頭と体を使って、楽しく健康に過ごしましょう!
今年の春のコンサートは、センター3階の多目的室にて、ギター奏者の高橋透さんの演奏をお届けします。
高橋さんは1984年神奈川生まれ、18歳の時に緑内障と診断、23歳で失明。現在は横浜市立盲特別支援学校に教諭として勤務される傍ら、音楽に情熱を注ぎ、2015年にNHK「のど自慢」秦野市大会にて入賞、2017年には全国視覚障害者カラオケ大会にて歌唱賞を受賞しています。
まだ寒いかと思っていたら、東京からサクラの開花のニュース。川崎駅からの道すがら、小さな公園のサクラを見上げて通う日々です。
メールマガジン「アイeye」編集長 鳥居秀和
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