2016年10月25日(火曜日)発行
発行責任者 小野俊己
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東京高田馬場にある日本点字図書館では11月12日(土曜日)、13日(日曜日)の両日、図書館事業を広く知っていただくと共に、日頃ご支援くださっている皆様への事業成果のご報告を兼ね、施設公開イベントを開催します。点字図書館業務の紹介をはじめ、小中学生の皆さんも楽しめるミニ点字教室や盲導犬体験コーナーなど体験型、参加型の催し物を用意しています。予約不要、入場無料です。
なお、この日は日本点字図書館の業務はお休みになりますのでご了承ください。
こんにちは、鳥居です。また、映画の話で失礼します。
映画好きが講じて出演してしまうことがあります。といっても、画面に写るか写らないかというエキストラ。昔は映画会社には「大部屋さん」と呼ばれる俳優さんが大勢いたのですが、今では映画製作費を抑える関係と、ファンや地域を盛り上げるという意味合いで「エキストラ・ボランティア」が集められる事がほとんどです。インターネットなどでこれに応募すると、結構おもしろい体験ができます。
たとえば「日本沈没」。昔のSF映画をリメイクした作品で、このときは被災者役で300人集められました。控え室は埼玉県にある某大学。広い部屋にたくさんの衣装、といっても汚れてぼろぼろになったものがあり、スタッフがチラッと私の風貌から役を想定してサイズに合った服を貸してくれます。田んぼの中のあぜ道を疲れ果てた被災者たちが歩いていくシーン。1回撮影したら少し移動してまた歩きます。5,6回繰り返してこれを合成すると、完成した映画では数千人の人々が歩いているようにみえる、というもの。当然、画面では豆粒程度にしか見えません。しかも撮影場所は普通の田んぼだったのが、映画になるとCGで処理されて火山が噴火している荒野に変わっているのです!映画のマジックはスゴイ。
「隠し砦の三悪人」も往年の黒澤明監督作品のリメイク。ここでは強制労働させられている農民の役。裸になってふんどし一丁、体中に汚れたメイクを施され汗が出ている感じに霧吹きで顔に水をかけられます。撮影は東宝の第6ステージ、数々の名作・大作が作られたスタジオに入れて映画マニアとしては少々興奮気味。ただ、12月の寒さはスタジオの中でも厳しかった。このシーンはびっくりするほど大きく写っていて、一瞬ですが自分の顔もはっきり見ることができるほど。映画館で思わず声を上げてしまいました。
テレビドラマの「南極大陸」は、観測隊員と残された犬のタロ、ジロの有名な物語。「大蔵省の役人」と「越冬隊員」役で出演しました。大蔵省の役人役では、主演の木村拓哉さん、柴田恭平さんと廊下ですれ違う役。ビッグスターお二人と50センチの至近距離まで近づいての撮影で大緊張です。
別の日には南極観測船の中でのシーン。服装も越冬隊員に扮して、こちらは木村さんの他に香川照之さん、志賀廣太郎さんと一緒の撮影。嵐で揺れる観測船内で怪我をした隊員役で、医師役の志賀さんとアドリブでお芝居もさせていただきましたが、放送ではすっかりカットされていました。
時代劇では「さくらん」という江戸時代の「おいらん」が主人公の映画。ちょんまげのかつらをつけて、商家の若旦那に扮して吉原に遊びに来たという役をいただきました。これも画面では数百人の人の中の一人、しかも後ろ姿なので自分以外には誰も気がつきません。ただこのシーン、サプライズ出演された小泉今日子さんが私のすぐ後ろを歩いてくるという幸運がありました。
映画撮影の現場は、早朝から深夜まで大勢のスタッフが駆け回っている、まさに修羅場。ヒヤッとする事故が起こって、ピリピリと緊張した撮影だった事もあれば、「釣りバカ日誌18」の現場では西田敏行さんがエキストラの私たちにも気を配ってくださり、とても和やかな撮影になった事もあります。
ボランティアですので無報酬、交通費も出ませんが、撮影の現場では夢を届けるために必死になっているプロの姿を間近に見る事ができ、素敵な映画作りにちょっとだけお役に立てるという魅力にあふれています。
こんにちは、用具の窓です。秋らしくなってまいりました、いかがお過ごしでしょうか?外出するにはとても気持ちの良い季節ですね。今回はコンパクトミラーとデジタルボイスレコーダー、G-Speakをご紹介します。
シルバーの折りたたみ式でコンパクトな、倍率5倍の片面拡大鏡ミラーです。片方は凹面で倍率5倍のミラー、もう片方は平面鏡となっていて、お肌の健康状態のチェックやシェービング、眉毛のお手入れやメイクなどの際にお使いいただけます。片手で持てるので、明るい場所で確認しながらご使用できます。
1700円。
付属のシールにペン先をあて、メモ録をするタイプのボイスレコーダーです。メモ録後にペン先でシールに触ると録音したメモ録を再生します。お薬や食材など日常的にご利用になるモノへの「名前付け」、「声の備忘録」としてお役立てください。
10000円。
サイトワールドは、最先端の技術・機器、日常用品、ユニバーサルデザイン製品等の展示会、講演会、学会発表、フォーラム、体験会等が催される、世界でも例を見ない視覚障害者のための総合イベントです。
今年は11月1日(火曜日・点字の日)、2日(水曜日)、3日(木曜日・文化の日)の3日間、すみだ産業会館サンライズホール(JR総武線・地下鉄半蔵門線 錦糸町駅前丸井錦糸町店8・9階)にて開催されます。
およそ40の企業・団体による出展ブースも好評です。最新の情報があふれているサイトワールド、ぜひお越しください。
国立国会図書館収蔵のSPレコードの音源をお楽しみいただく特別企画「れきおんクラブ」、今回は昭和初期に大ブームとなった「少女歌劇」を特集します。宝塚、松竹の2大少女歌劇は日本から世界に羽ばたくほどの大ヒット、数多くのスターを生み出し、いまなおその人気は衰えていません。今回は1930年代のSPレコードの音源を中心に、名曲・名場面をお楽しみください。
8月に平塚盲学校の寄宿舎で音声解説映画の体験会を実施したところ、先日ご覧になった生徒の皆さんから、たいへん素敵なお礼のお手紙をいただきました。映画を見ながら大声で笑っていた生徒さんたちの顔が思い浮かびます。平塚盲学校では以前社会見学で当センターにいらっしゃったり、私たちが用具の紹介にうかがったりとつながりがあります。そんな地域を越えた役割も大切にしていきたいものです。
メールマガジン「アイeye」編集長 鳥居秀和
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