アイeyeセンター@川崎 メールマガジン『アイeye』

第27号

2016年9月10日(土曜日)発行

発行責任者 小野俊己



目次

目次ここまで


1 ニュース&トピックス

(1) 日本とキルギス友好チャリティコンサート

 中央アジアの国キルギスは草原の広がる美しい国。当センターでは以前、キルギスの視覚障害者支援のボランティアをされている松田信治さんの報告会を開催しました。今回は松田さんが取り組むキヤル基金の主催で、キルギスの全盲の女性歌手グルムさんをお招きし、日本とキルギスの名曲を中心にチャリティコンサートを開催します。グルムさんは今年3月に日本テレビ「のど自慢THEワールド」で優勝された実力派。美しく透き通る歌声をお楽しみください。

日時
9月18日(日曜日) 12時30分開場 13時開演
会場
ふれあいプラザかわさき2階ホール
入場無料
チャリティ公演のため募金にご協力ください。

2 スタッフルームから

 9月とはいえ、まだ夏を思わせる暑い毎日です。皆様、いかがお過ごしでしょうか。用具の黒川です。メルマガの順番は2月くらいだったはずなのですが、急遽登場です。それは……私、黒川は8月末でセンターを退職しました。
 手続きがスムーズに進んでしまい、自分もビックリ!一年ちょっとの間ですが、色々と勉強になったし、お世話になりました。ありがとうございます。今回は最後だし、センターでの日々を書く事にします。

 センターに来て一番悩んだ事はお弁当です。呆れないでください。私飲食関係で働いていて賄いがあったから昼食で悩んだことないのです。お弁当は木下さんと一緒に食べていて、私のくだらない話につきあってくれました。
 センターで感動的だったのは録音図書です。ガイドヘルプの時頼まれてポストに返却はしていたけれど中身は知らなかった。不備がないか音聞きを頼まれて聞くようになり、たまに引き込まれ「おいおい黒川。今仕事中でしょう。」と反省。
 特にやられたのは炭焼日記?とかいう本です。人からのいただきものが淡々と日記で綴られており、のめりこみました。文字で読んでいたら、旧かなづかいだし、挫折しただろう。旅行記や日記は好きなので、機会があったら他の本も聞きたかった。心残りのひとつでもあります。特に「犬が星を見た」と「断腸亭日乗(だんちょうていにちじょう)」が聞きたかった。雑誌は「きょうの俳句」が毎回楽しみでした。
 楽しかったのは用具の部屋の奥はパソコン訓練室だったので、今野さんの指導で頑張っている生徒さんがトイレ休憩の時におしゃべり。見積依頼の方や同行のガイドヘルパーさんとも話せて楽しかった。

 思い返すと短いながら色々ありました。今後も来館する機会はあることだし、お会いすることもありそうです。またセンターでお会いしましょう。その時までお元気で。


3 緊急特集 地下鉄ホーム視察報告

 先日の地下鉄ホーム転落事故の悲報を受け、当センターでは歩行訓練士2名と視覚障害職員1名を現地へ派遣し、視察してきました。今野浩美がご報告します。

衝撃!首都圏地下鉄駅ホームの安全性   今野浩美

 先月、東京メトロ銀座線の駅で盲導犬を連れた視覚障害者の方が転落した事故は、読者の皆様の中でも周知の通りでしょう。鉄道の駅の安全について活動している会にいる私なりに、実際に駅にでかけて未然に自分で事故を防ぐならどこに注目すべきかを再点検してみました。

 まず、事故のおきた青山一丁目駅の渋谷方面行き時刻表を見ると、平日17時台26本(およそ2分おき)、土曜日・日曜日も3分おきとなっており、一度線路内に落ちてしまうと、どんなに俊敏な人でもマッチョな人でも、この過密ダイヤではすぐ次の電車と接触してしまうこと間違いないものと推測できます。そして、銀座線のようにホームの下の線路近くに「もう1つのレール」と呼ばれる、電車に電気を送る高圧線も敷設されているような地下鉄は、国内あちこちにあります。
 ホームは2本の線路を挟むように渋谷方面、浅草方面と岸形の配置ですから、反対側の電車の進入音も自分の乗る側の電車のそれも、ほとんど区別がつきません。唯一、同じ場所に立っていて、どちらの方向から電車が入ってきたのかを聞き分けるしかありません。そして、単純な上りと下りのような2線の場合、電車は左側通行で走るという原則を覚えておくとよいでしょう。
 改札口は、線路に対して直角方向にホームへ向かうように設置されていました。つまり、改札を入ったらそのまま直進するとやがて線路に真っ直ぐ落ちるというレイアウトです。これは、私個人的に一番嫌いなタイプの地下鉄駅です。杖で歩行していて、「日本で点字ブロックが使われていてよかったあ」、と思える構造です。改札を背にして立った状態で、渋谷方面ゆきの電車は右から左に走ってきます。

 ところで、今回の転落事故は、改札口を背中(6時の方向)にして、2時の方向にそのまま進んだ所で起きたとのことです。先に利用者が線路に転落し、犬はホームにいたようです。
 白杖使用者と違って、時々足裏に感じる点字ブロック、どのように自分が進んでいるのかを示唆する指標にはなっていなかったのかも知れません。また、その方の犬は北海道の盲導犬協会の指導で、適宜右左持ち替えて歩くことが日常的であると聞きましたので、線路側に利用者がいても不思議なことではありません。進む方向をどのように感じて犬に寄り添って歩くのかによって、安全性は異なることとなります。

 それと、地下鉄の駅のホームにはどうしても多い柱ですが、この駅では点字ブロックの途中に行く手を阻むほど大きな柱がありました。そのすぐ側、線路と反対側にベンチが設置されていて、柱とベンチの角が人1人分くらいしか空いていないのが気になります。ただ、今回の事故は、もし改札から直接線路に斜めに向かって転落しているのであれば、この柱はもっと浅草寄りにありますから柱の手前となり、関係はなくなります。逆に電車のもっと浅草寄り(後ろの車両)からこの駅のホームに下りた利用者が、線路を右に見ながら改札に向かってホームを歩けば、この柱も危険な原因になるかも知れません。
 このように、どちらの方向からホームを歩いていたとしても、とても危険なホームのレイアウトだということをお伝えできたと思います。

 自力で歩行をする視覚障害者の皆さんが事前に考えておく安全策は次のようなものかも知れません。

 こんなふうに自分自身のホームなどでの歩行について静かに考えてみる時間を作ることが大事なのではないでしょうか。

 最後に問題です。都内を走る山手線、時計回りに走っているのは、内回り、外回りどっちでしょう?


4 イベント情報

(1) 9月24日(土曜日)13時30分から
    音声解説付きDVD映画体験会「太平洋ひとりぼっち」

 1962年5月、深夜の大阪湾を一艘のヨットがひっそりと出航した。乗っているのは一人の青年。24歳の彼が目指すのはヨットでの単独太平洋横断。しかしパスポートを持たない彼の航海は密出国であり、逮捕を覚悟の挑戦だった。激しい嵐、強烈な疲労、孤独、渇きの中で青年は自分を支えてくれた人々を思い出す。
 石原裕次郎が自らのプロダクションを設立後第1作。堀江謙一氏の実話を名匠市川崑がアメリカロケを交えて描くヒューマン大作。

監督
市川崑
原作
堀江謙一
脚本
和田夏十
音楽
武満徹
出演
石原裕次郎 浅丘ルリ子 田中絹代 ほか

5 編集後記

 特集はいかがでしたか。安全で安心な町歩きのためには、周囲の人の見守り・声かけも大切です。みんなの力で事故ゼロを目指しましょう。
 ※地下鉄ホームの記事での問題の答えは「外回り」でした。

メールマガジン「アイeye」編集長 鳥居秀和


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